年代別に整理する、おひとりさまの「お金への向き合い方」とは?
おひとりさまの家計は、年代によって「やるべきこと」が移り変わります。金額はあくまで目安として、年代ごとのポイントを整理してみます。
30歳代は、貯める「仕組み」をつくる時期。収入が入ったら先に一定額を別口座へ回す習慣を、少額からでも始めておくと、その後の伸びが変わります。
40歳代は、「増やす」と「守る」を両立させる時期。収入が伸びる一方で、病気やケガで働けなくなったときにひとりで家計を支えるリスクもあります。増やす工夫とあわせて、備えも整えたいところです。
50歳代は、老後の必要額を「逆算」する時期。年金の見込み額と、これからかかる生活費をざっくり見積もり、不足しそうなら今のうちに手を打ちます。
60歳代は、貯蓄を「使う」段階への入り口。年金と貯蓄でどう暮らすか、取り崩しのペースを考え始めましょう。ひとりだからこそ、いざというときに動かせる預貯金の余裕を残しておくと安心です。
老後に必要な金額を試算したうえで、勤務先の制度で使える上限を確認し、iDeCoとNISAへの配分を一緒に整理していくご相談が多いです。無理のない範囲でまず配分を決め、状況に応じて後から見直していく進め方をおすすめしています。
証券会社の元富裕層担当の視点「おひとりさま生活の3つの備え」とは?
30〜60歳代おひとりさまの貯蓄は、平均で30歳代501万円・40歳代859万円・50歳代999万円・60歳代1364万円、中央値は100万〜300万円台でした。
年代が上がるごとに、貯蓄の平均は増加傾向にあります。
しかし、どの年代も蓄えのある人とない人に分かれており、平均の数字だけでは実感がつかみにくいことがわかります。
1つ目は、「緊急予備費」をすぐ動かせる預貯金で確保しておくことです。
ひとり暮らしの場合、収入が途切れたときに頼れるのは基本的に自分の蓄えだけとなります。
そのため、生活費の半年~1年分を投資や定期預金とは別に、いつでも引き出せる形で持っておくと、いざというときに助かるでしょう。
2つ目は「働けなくなったときの備え」を確認しておくことです。
会社員であれば病気やケガなどで休んだときに傷病手当金などの公的な保障がありますが、自営業では手薄になりがちです。
加入中の保険の内容や、使える公的給付を確かめておきましょう。
なお、制度の改正など「公的給付の内容」が変わるケースもあるため、定期的にチェックしておくことをおすすめします。
3つ目は、「エンディングノート」に資産の一覧と緊急連絡先を書き留めておくことです。
たとえば、どの銀行にいくらあるのか、加入している保険は何かなどご自身の状況を整理しておくと、お金の管理がしやすくなり、万一のときに周囲の方に負担がかかることを防止できます。
年代や今の貯蓄額にかかわらず、ひとり暮らしの備えは今日から整えられます。
まずはご紹介した「3つの備え」うち、いちばん気になるものから少しずつ準備をはじめていくとよいでしょう。
参考資料
関連タグ
ファイナンシャルアドバイザー。一種外務員資格及びFP2級保有。保険代理店出身。現在はIFAとして、若年層から高齢層までの幅広い世代へ向けたファイナンシャルプラニングから投資信託・債券・保険を活用した個人向け資産運用コンサルティング業務を行う。
SMBC日興証券(旧日興コーディアル証券)出身。証券外務員一種保有。富裕層や法人に向けた資産運用コンサルティングに従事。現在は「LIMO」編集部で金融ライターとして記事の企画・執筆・監修をしている。

証券会社で家計や資産の相談を受けてきた立場から、「おひとりさま生活の3つの備え」についてご紹介します。
年代を問わず、今日から始められることなので参考にご覧ください。