【2026年最新版】60歳「還暦世代」の貯蓄額はいくら?ファイナンシャルアドバイザーが解説する老後資金のリアルと二極化
miya227/shutterstock.com
パーソナルファイナンスニュース

【2026年最新版】60歳「還暦世代」の貯蓄額はいくら?ファイナンシャルアドバイザーが解説する老後資金のリアルと二極化

65歳以上2人以上世帯の貯蓄「中央値1658万円」全世帯の1.4倍!

執筆者徳田 椋ファイナンシャルアドバイザー/一種外務員資格/FP2級
監修者村岸 理美LIMO&ファイナンス編集部記者
22:00
【2026年最新版】60歳「還暦世代」の貯蓄額はいくら?ファイナンシャルアドバイザーが解説する老後資金のリアルと二極化
miya227/shutterstock.com

この記事はここがポイント

  • 60歳以上世帯が国内貯蓄の約6割を保有、2026年還暦世代の貯蓄中央値300万円と大きな隔たり。
  • 還暦世代の貯蓄、「100万円未満」31.8%が最多、「500万円未満」は半数超の現実。
  • 還暦世代は53.1%が投資未経験、投資層中央値500万円と資産運用スタンス二極化の傾向。

普段IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)として、現役世代の資産形成や老後資金準備をサポートしている徳田です。

日々のコンサルティングでも「還暦からのセカンドライフ」に向けたマネープランのご相談は非常に多く、長引く老後に対する皆様の関心の高さを実感しています。

簡易生命表によると60歳の平均余命は男性約24年、女性約29年とされており、現代の還暦はまさにセカンドライフの新たなスタートラインです。本記事では、公的統計や今年還暦を迎える1966年生まれの2000人を対象にした最新データをもとに、シニア世代の気になる貯蓄・投資事情と、セカンドライフに向けた備えの重要性について解説します。

【65歳以上2人以上世帯】貯蓄「中央値1658万円」全世帯の1.4倍!

65歳以上の貯蓄中央値1658万円、全世帯の1.4倍

65歳以上の貯蓄中央値1658万円、全世帯の1.4倍
出所:内閣府「令和8年版高齢社会白書(全体版)1 就業・所得」

日本の個人資産の多くは、現在シニア世代を中心に形成されています。内閣府の「高齢社会白書」や総務省の「家計調査」を基にした公的統計を見ると、世帯主が65歳以上の二人以上世帯における貯蓄現在高の中央値は1658万円にのぼり、全世帯の中央値(1189万円)の約1.4倍となっています。

国内の貯蓄「約6割」を保有する60歳以上世帯

60歳以上の世帯が国内の貯蓄の「約6割」を保有する現状

60歳以上の世帯が国内の貯蓄の「約6割」を保有する現状
出所:内閣府「令和8年版高齢社会白書(全体版)1 就業・所得」

さらに規模を広げると、60歳以上の世帯が国内の貯蓄の「約6割」を保有しているのが現状です。4000万円以上の貯蓄を持つ世帯の割合も20.0%を占めており、全世帯の13.9%と比べても高い水準にあります。これらは、現役時代から長年にわたってコツコツと資産形成を続けてきた結果が、数字として表れていると言えるでしょう。

【監修者コメント】

公的統計からはシニア世代全体の豊かな資産状況がうかがえますが、日々の相談現場では「うちは平均に全然届いていない」と焦りや不安を抱える方の声を多く耳にします。では、今年まさにセカンドライフの入り口に立つ「還暦世代」に焦点を当てると、どのような現実が見えてくるのでしょうか。

【2026年に還暦を迎える世代】貯蓄「中央値300万円」投資する・しないで二極化も顕著

PGF生命(プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社)が、今年還暦を迎える1966年生まれの男女2000名(全国で約130万人)を対象に実施した調査からは、先ほどのシニア全体の恵まれたデータとは少し異なる、現代シニアの「リアルな経済事情」が浮き彫りになりました。

貯蓄額の実態:進む二極化

現段階での貯蓄金額(配偶者がいる場合は夫婦2人分)をみると、還暦を迎える時点での蓄えには明確な二極化が生じている実態が見て取れます。半数以上の人が500万円未満の貯蓄にとどまっている一方で、2000万円以上の資産を保有する層も全体の2割存在しています。

現段階の貯蓄額

現段階の貯蓄額
出所:PGF生命「2026年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」※PGF生命調べ
  • 貯蓄金額の平均値:1343万円
  • 貯蓄金額の中央値:300万円

主な分布割合

  • 「100万円未満」(最多回答):31.8%
  • 「500万円未満」の合計:54.3%
  • 「2000万円以上」の割合:20.1%

投資への取り組み:分かれるスタンス

また、株式や投資信託といった資産運用への取り組みについても、スタンスが大きく分かれました。

現段階の投資金額

現段階の投資金額
出所:PGF生命「2026年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」※PGF生命調べ
  • 投資を行っていない人(0円):53.1%
  • 投資を行っている人:46.9%

投資層の投資金額(配偶者がいる場合は夫婦2人分)

  • 平均値:1729万円
  • 中央値:500万円

投資を行っていない人が過半数を占める一方で、投資を行っている約半数の人は、セカンドライフを見据えてかなりまとまった資金(中央値500万円)をアクティブに運用している様子がうかがえます。

まとめにかえて

今回は、データから読み解くシニア全体の資産状況と、今年還暦を迎える方々のリアルな懐事情について解説しました。 高齢者全体で見れば豊かな資産を持つ層が多いものの、いざ「還暦」という節目を迎える家計の実態(貯蓄中央値300万円)を知って、驚きや不安を感じた方も多いのではないでしょうか。

私自身、普段のアドバイスでは「難しい専門用語を使わず、まずは現状をシンプルに整理すること」を大切にしています。もし老後資金に不安を感じているのであれば、まずはご自身のねんきん定期便を確認し、今後の収支を「見える化」することから始めてみてください。

将来ゆとりのある老後生活を送るためには、健康なうちは長く働くという選択肢が、今後ますます当たり前の姿になっていくでしょう。それに加えて、NISAなどを活用して「お金にも働いてもらう(資産運用)」仕組みを少額からでも並行して作っていくことが、セカンドライフの安心につながると確信しています。

参考資料

Google で優先するソースとして追加

関連タグ

徳田 椋ファイナンシャルアドバイザー/一種外務員資格/FP2級

PROFILE

村岸 理美LIMO&ファイナンス編集部記者株式会社モニクルリサーチ

PROFILE