「年金額改定通知書」と「年金振込通知書」の見方とは
最後に日本年金機構「令和8年4月分からの年金額をお知らせする「年金額改定通知書」、「年金振込通知書」の発送を行います」を参考に、毎年度の年金がわかる「年金額改定通知書」と「年金振込通知書」の見方をみていきましょう。
「年金額改定通知書」、「年金振込通知書」
年金額改定通知書
- 国民年金(基礎年金):基本額や支給停止額、年金額の各金額
- 厚生年金保険:基本額や支給停止額、年金額の各金額
- 合計年金額(年額):国民年金(基礎年金)と厚生年金保険の年金額の合計
年金額改定通知書では年額で合計の年金額を知ることができます。
年金振込通知書
- 年金支払額:1回に支払われる年金額(控除前)
- 介護保険料額 ※1:年金から天引きされる介護保険料額
- 後期高齢者医療保険料、国民健康保険料(税)※1:年金から天引きされる後期高齢者医療保険料、もしくは国民健康保険料(税)
- 所得税額および復興特別所得税額:年金支払額から社会保険料と各種控除額(扶養控除や障害者控除など)を差し引いた後の額に5.105%の税率を掛けた額
- 個人住民税額および森林環境税額※1:年金から天引きされる個人住民税額および森林環境税額
- 控除後振込額:年金額から天引きされる社会保険料、所得税額および復興特別所得税額、個人住民税額および森林環境税額を差し引いた後の振込金額
※1:8月以降の額は予定額として6月の額を記載。決定額は市区町村から送付される通知書でご確認ください。
年金振込通知書では社会保険料や税金を差し引いた「控除後の振込額」がわかります。日々の生活費は「控除後の振込額」から考えることが大切ですので、こちらの金額をもとに家計収支を考えましょう。
ただし注意点として8月以降の額は予定額としての6月の金額になっていますので、その後の決定額を確認することが大切です。
年金は手取りで考えよう
今回は年金についてさまざまな角度から金額をみてきました。
重要なのは老後の公的年金は「手取り額」で考えること。たとえばねんきんネットでは自分の年金見込み額を確認することができますが、あくまで税金や社会保険料の控除前ですので、「手取りだといくらになるか」まで考え、老後の生活設計を立てましょう。
毎月の支出を大きく変えるのはなかなか難しいもの。家賃や光熱費、車にかかる費用といった固定費は大きくは変えにくいですから、できれば現役時代のうちから老後の年金手取り額を試算し、私的年金や貯蓄を用意したり、生活のダウンサイジングを徐々に行ったりしたいものです。
人生100年時代ともいわれる現代。仮に65歳から老後がスタートするとして、90歳までとしても約25年間の生活費や生活費以外の老後資金に備えるわけですから、一朝一夕ではいきません。
早くから年金に興味をいだき、実際に調べ、具体的な老後対策を考えていきましょう。
参考資料
オリックスなどの国内金融機関出身。日本株アナリストおよび財務アドバイザーとして決算分析や資金調達を主導。「日経CNBC」出演などメディアを通じた相場解説の実績も豊富。企業財務に精通し、現在はモニクルリサーチで金融ニュースの深掘り記事を発信。
