2026年7月募集の個人向け国債の金利は?
まずは最新の金利水準を確認しましょう。
個人向け国債の金利
2026年7月募集分の個人向け国債は3つのタイプがあり、それぞれ以下の金利が設定されています。
- 変動10年:年1.80%(半年ごとに適用利率が見直される)
- 固定5年:年1.95%(満期まで金利固定)
- 固定3年:年1.56%(満期まで金利固定)
長らく「金利のない時代」が続いていたことを考えると、いずれも注目に値する水準といえます。
「変動10年」か「固定5年」か、どちらを選ぶ?
個人向け国債を購入する際に迷いやすいのが、「変動10年」と「固定5年」のどちらを選ぶかという点です。
それぞれの特徴と、選び方の考え方を整理します。
変動10年:金利上昇局面で恩恵を受けやすい
変動10年は半年ごとに適用利率が見直されるため、今後も金利が上昇していく局面では受け取れる利子が増えていく可能性があります。
実際にその動きが分かりやすい事例があります。
2021年7月に発行された変動10年(第136回)の適用利率の推移を見ると、発行当初は年0.05%(下限金利)からスタートし、日銀の利上げが進むにつれて段階的に上昇。直近(2026年2月〜8月期)では年1.80%まで上昇しています。
個人向け国債(変動10年)適用利率の推移例
- 2021年8月〜2022年2月:年0.05%
- 2022年2月〜2022年8月:年0.07%
- 2022年8月〜2023年2月:年0.17%
- 2023年2月〜2023年8月:年0.33%
- 2023年8月〜2024年2月:年0.28%
- 2024年2月〜2024年8月:年0.40%
- 2024年8月〜2025年2月:年0.72%
- 2025年2月〜2025年8月:年0.75%
- 2025年8月〜2026年2月:年0.96%
- 2026年2月〜2026年8月:年1.39%
- 2026年8月〜2027年2月(見込み):年1.80%
下限金利の0.05%からスタートして約5年で1.80%まで上昇した軌跡は、変動金利の特性をよく表しています。
「これからも金利が上がりそう」と考える方にとっては、変動10年の方が恩恵を受けやすいといえます。
固定5年:今の金利を5年間確実に受け取れる
一方、固定5年は今回の1.95%という金利が満期償還まで変わらないため、「現在の高い金利を5年間確実に受け取りたい」という方に向いています。
今後、仮に金利が下がったとしても影響を受けません。
ただし、その逆に金利がさらに上昇した場合には、変動金利の方が有利になる場面も出てきます。
迷ったら「半々」という選択肢も
変動か固定かで迷った場合、購入資金を半々に分けて両方を組み合わせるという考え方もあります。
変動10年で金利上昇の恩恵を得ながら、固定5年で現在の金利水準を確保する、という形で分散することで、どちらかに偏るリスクを和らげることができます。
「どちらが正解か」は将来の金利動向によって変わるため、一概には言えません。
ご自身の資金の使用時期や、金利観に合わせて選ぶのが基本的な考え方です。
まとめ
個人向け国債は、元本を減らさずに預金より高い金利を安定して受け取りたい方にとっては、検討する価値のある選択肢です。
2026年7月募集分の金利は、変動10年が1.80%、固定5年が1.95%、固定3年が1.56%と、かつての超低金利の時代とは大きく異なる水準にあります。
「変動か固定か」の選択は、今後の金利観と資金の使用時期を踏まえて判断しましょう。
迷う場合は、両方に分けて購入するという選択肢もあります。
また、最近では銀行の金利優遇キャンペーンにより定期預金の金利も魅力的な水準にあります。
金利を含め、最低預入金額など、銀行ごとに条件が異なりますので、じっくり比較検討してみると良いでしょう。
【免責事項】
本記事は、特定の金融商品の勧誘や売買の推奨を目的としたものではありません。
投資には元本を割り込むリスクがあります。投資に関する最終的な判断は、必ずご自身の責任において行われるようお願いいたします。
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三菱UFJ銀行・三井住友信託銀行で15年以上のキャリアを築き、自身も20年以上の投資経験を持つ。現在は株式会社モニクルリサーチが運営する『LIMO』でお金に関する記事を企画・執筆・監修中。
PROFILE
一種外務員資格(証券外務員一種)。大学卒業後、株式会社三菱UFJ銀行にて後方事務や法人営業部門のアシスタント事務を経験。その後、三井住友信託銀行に転職し、資産運用アドバイザー業務に約10年間従事。現役世代からシニア層、富裕層まで延べ1000名以上の個人顧客に対し、資産運用コンサルティングや承継対策を提案。社内表彰歴多数。
15年以上の金融機関キャリアに加え、自身も20年以上の投資経験(投資信託・株式・FX・金など)を持つ。現在は、くらしとお金の経済メディア『LIMO(リーモ)』、および専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト『LIMO&ファイナンス』にて、企画・執筆・編集・監修を幅広く担当している。
金融のプロ・現役投資家・生活者(出産・育児経験)の3つの視点から、NISAや投資信託をはじめとするファイナンス領域を主軸に、その土台となる年金制度や社会保障、住宅ローン、相続まで横断的に分かりやすく解説。
