イオンの株価、3か月で "2割下落"。株主優待含めた「還元姿勢」は強い?弱い?【2026年7月15日】
mantografi/Shutterstock.com
執筆者石津 大希アナリスト 株式会社モニクルリサーチ
04:00
イオンの株価、3か月で "2割下落"。株主優待含めた「還元姿勢」は強い?弱い?【2026年7月15日】
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この記事はここがポイント

  • イオン株価は3か月で21.7%下落、1,745円から1,367円。
  • 2027年2月期1Q決算は営業利益752億円、前年比33.6%増。
  • 株主優待オーナーズカードは買い物キャッシュバック、感謝デー割引。

東証プライムに上場する小売業銘柄のイオン<8267>について、2026年4月15日から2026年7月15日まで保有した場合の株価推移や変動率について紹介します。

あわせて、イオンの直近の2027年2月期1Q決算の概況も簡単に振り返ります。

※本記事中の株価は、過去の株式分割の影響を調整した値を使用しています。

それでは早速見ていきましょう。

イオンの3か月間の株価推移

イオンの3か月間の株価チャート(折れ線グラフ)

イオンの3か月間の株価チャート(折れ線グラフ)

イオンの株価は、2026年4月15日の1,745円から2026年7月15日の1,367円へと推移しました。

起点からは378円(-21.7%)下落した格好です。

3か月間の平均値は1,448円、最高値は2026年4月16日の1,763円(平均値との乖離率+21.7%)、最低値は2026年7月1日の1,298円(平均値との乖離率-10.4%)となっています。

  • 起点(2026年4月15日):1,745円
  • 終点(2026年7月15日):1,367円
  • 期間平均値:1,448円
  • 期間最高値(2026年4月16日):1,763円(平均値との乖離率+21.7%)
  • 期間最低値(2026年7月1日):1,298円(平均値との乖離率-10.4%)

イオンの直近の2027年2月期1Q決算

イオンの2027年2月期1Q決算は、売上高2兆9,419億円(前年同期比+14.6%)、営業利益752億円(同+33.6%)、純利益138億円(同—)でした。

  • 売上高:2兆9,419億円(前年同期比+14.6%)
  • 営業利益:752億円(前年同期比+33.6%)
  • 純利益:138億円(前年同期比—)
  • EPS:4.99円

ディベロッパー・エンターテイメント事業、ヘルス&ウエルネス事業、およびアセアンを中心とする国際事業が増益をけん引しました。

ヘルス&ウエルネス事業では、ツルハとウエルシアの統合に伴うシナジーが表れ、増収増益となりました。ディベロッパー・エンターテイメント事業や総合金融事業、国際事業も、増収増益となりました。

一方、GMS事業は増収となったものの、原材料価格の上昇や価格訴求の強化、人件費・物流費の増加などにより営業損失となりました。スーパーマーケット事業やディスカウントストア事業も、費用の増加などにより前年同期から減益となりました。

ヘルス&ウエルネスやディベロッパー・エンターテイメント、国際事業の伸びが全体の増収と増益をけん引した一方、食品小売を中心とする事業では費用の増加が利益の重しになったとうかがえます。

事業等のリスク

2026年2月期有価証券報告書の「事業等のリスク」では、地震や台風などの自然災害、新型感染症の流行、テロ活動、システム障害といった、店舗・施設や仕入・流通ネットワークに影響する事象が示されています。

あわせて、脱炭素や気候変動への対応など環境課題に関するリスクも挙げられています。

情報セキュリティに関しては、個人情報や機密情報の漏洩、サイバー攻撃によるシステム停止などが示されています。

また、成長戦略の一環である他企業の買収(M&A)や投資に伴う偶発債務やのれん、商品の開発・調達における原材料価格や物流コストの上昇、為替変動、品質問題なども挙げられています。

事業面では、商業施設の開発やデジタル・物流投資に関する法令規制や建築コストの上昇、競合の激化や個人消費の落ち込み、人口減少による市場の縮小、店舗運営コストの上昇が示されています。

海外では、中国やアセアンにおける経済・政治情勢や、為替・金利の変動も挙げられています。

このほか、人的資本の確保・育成、保有資産の減損や評価損、リースに関する会計基準の適用による影響、資金調達や金利変動、総合金融事業における法的規制などが示されています。

小売を中心に金融や不動産など多様な事業を営むことを背景に、幅広いリスクが整理されているとうかがえます。

イオンの5年配当推移

イオンの1株当たり配当金の5年推移は以下の通りです(株式分割の影響を反映した分割調整後値)。

  • 2022年2月期:12.0円
  • 2023年2月期:12.0円
  • 2024年2月期:12.0円
  • 2025年2月期:13.3円
  • 2026年2月期実績:13.7円
  • 2027年2月期予想:15.0円

イオンの配当関連指標

  • 1株当たり実績配当(2026年2月期):13.7円
  • 1株当たり予想配当(2027年2月期):15.0円
  • 配当性向(対純利益、DPS/EPSベース):51.0%
  • DOE(対純資産配当率):3.1%
  • 配当総額(2026年2月期発表ベース):378億円
  • 年間配当支払回数(2027年2月期予想):2回(中間・期末)

小売業内の還元姿勢比較

小売業239社のmedian(中央値)との比較は以下の通りです。

  • 配当性向:イオン 51.0%/小売業median 33.4%
  • DOE:イオン 3.1%/小売業median 2.3%

イオンの株主優待

イオンの株式を100株以上保有すると、株主優待として「イオン株主様ご優待カード(通称:オーナーズカード)」が手に入ります。

日々の買い物やエンタメがお得になる、主に3つの最強特典を見ていきましょう。

特典①:買い物額に応じたキャッシュバック

お会計時にオーナーズカードを提示し、現金やWAON、イオンマークのクレジットカードなどで支払うと、半期ごとの買い物額に応じて現金がキャッシュバックされます。

2025年9月の株式分割(1株→3株)に伴い、2026年2月から返金率の区分がリニューアル(新設枠が登場)しました。

現在の返金率は以下の通りです。

  • 100株以上 199株以下:返金率 1%(2026年2月に新設)
  • 200株以上 299株以下:返金率 2%(2026年2月に新設)
  • 300株以上 1,499株以下:返金率 3%
  • 1,500株以上 2,999株以下:返金率 4%
  • 3,000株以上 8,999株以下:返金率 5%
  • 9,000株以上:返金率 7%

キャッシュバックの対象となるお買い物上限額は、家族カード分と合算して半年間で100万円までです。

上限まで買い物をした場合、1%の区分(100株保有)なら最大1万円戻ってくるため、嬉しい家計のサポートになります。

特典②:「お客さま感謝デー」は5%割引とダブルでお得

毎月20日・30日に開催されるイオンの定番イベント「お客さま感謝デー」。

 この日にオーナーズカードを提示して買い物をすると、「お客さま感謝デーの5%割引」を受けられ、さらに「保有株数に応じたキャッシュバック」もダブルで適用されます。

割引と返金の「二重取り」ができるため、まとめ買いのチャンスです。

たとえば同じ小売大手の良品計画(無印良品)の株主優待では「無印良品週間」など、ほかの割引サービスとの併用はできません。

他社では「どちらか有利な方ひとつだけ」となるケースが多いなか、イベント割引と優待特典をしっかり「二重取り」できるイオンの制度は、非常に太っ腹で強力なメリットと言えます。

特典③:イオンシネマやグループ店舗での即時割引

カードの提示により、その場で割引や優待料金が適用されるサービスもあります。

日常のエンタメや外食がぐっと身近になります。

イオンシネマ(映画鑑賞)

  • 鑑賞料金:大人・大学生は一律1,000円 / 高校生以下は一律800円に
  • さらに嬉しい特典:オーナーズカード1枚につき、「ポップコーン(Sサイズ)」または「ドリンク(Sサイズ)」のどちらか1つの無料引換券がもらえます

飲食専門店での10%割引

「おひつごはん四六時中」「天ぷら和食処四六時中」「ごはん処四六時中」などの各四六時中ブランド、および「SANUKI TERRACE」での会計総額から10%割引となります

利用上の注意点

イオンシネマや飲食店などの「その場で割引になる特典③」の利用分は、特典①の「後から現金で戻ってくるキャッシュバック」の対象外となりますのでご注意ください。

また、特典を受けるにはカード現物、または公式アプリ(iAEON)内のアプリ版オーナーズカードの提示が必要です。

【2026年5月改定】「イオンラウンジ」の利用回数が保有株数に応じて変動へ

買い物の合間にジュースなどを飲んで休憩できる「イオンラウンジ」。

この利用条件が2026年5月1日に改定されました。

これまでは一律で「月8回」利用できましたが、新しい制度では保有株数によって月間の利用枠が変わる仕組みへとシフトしています。

【変更前】

すべての株主一律で 月8回

【変更後(2026年5月〜)】

  • 100株〜299株の株主:月4回に減少
  • 300株〜1,499株の株主:月8回(現状維持)
  • 1,500株以上の株主:月16回に増加

イオンは2025年9月に「1株を3株にする株式分割」を行いました。

分割前から100株を保有していた方は、自動的に「300株保有」へとステップアップしているため、改定後も変わらず「月8回」の枠が維持されます。

これから新規に100株(投資金額を抑えて)購入する方は、月4回のスタートになる点を押さえておきましょう。

【スケジュール】2026年8月末の権利確定までの流れ

イオンの株主優待(オーナーズカード)をもらうには、以下の具体的なスケジュールに沿って株式を購入・保有しておく必要があります。

権利付き最終日(最終売買日):2026年8月27日(木)

優待の権利を得るために、この日の大引け(株取引の終了時間15:30)までに株を購入、または保有している必要があります。

権利落ち日:2026年8月28日(金)

この日以降に株を売却しても、8月末時点の優待の権利は消失しません。反対に、この日に新しく購入しても8月末の優待は受けられません。

権利確定日:2026年8月31日(月)

株主名簿に名前が記載され、正式に株主としての権利が確定する日です。

案内・カードの発送時期

新規に権利を取得した場合、10月下旬頃に案内や「オーナーズカード」が自宅に届きます。

一度カードを取得すれば、指定の株数を保有し続ける限り、半期ごとに自動で継続利用(およびキャッシュバック対象の更新)が可能になります。

イオンの3か月間の株価まとめ

3か月間のイオンは、1,745円から1,367円へと378円(21.7%)下落しました。

期間平均値は1,448円で、最高値1,763円(平均値との乖離率+21.7%)・最低値1,298円(同-10.4%)のレンジで推移しました。

直近の2027年2月期1Q決算では、売上高2兆9,419億円・営業利益752億円・純利益138億円で着地しています。

株式投資において、日々更新される情報をリアルタイムに追うことは重要ですが、今回ご紹介したように時間軸を決めて過去を振り返ることも投資のヒントにつながります。

ぜひ参考にしてみてください。

優待人気の根強いイオン。株価は足元で右肩下がりですが、株主還元姿勢は同業種内で積極的です。

株主のリターンをどう実現していくか、今後も要注目です。

参考

  • イオン株式会社 2027年2月期第1四半期 決算短信〔日本基準〕(連結)
  • イオン株式会社「株主優待制度」
  • イオン株式会社「おトクな株主優待制度」
  • イオンシネマ「オーナーズカードご優待特典改定に関するご案内」

免責事項

  • 本記事は一般的な情報提供のみを目的としており、特定の株式の購入や売却について助言や推奨するものではありません。
  • 本記事上の情報に起因、また関連して生じた損害や損失に関しては一切の責任を負いません。
  • 投資判断は最新の決算資料や市場動向などをご自身でご確認の上、自己責任で行ってください。
  • 株主優待の内容や条件などは変更される可能性があるため、必ず公式サイトでご確認ください。
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石津 大希アナリスト 株式会社モニクルリサーチ

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