【新富裕層】世帯年収3000万円の壁を越えると行動が変わる?共通する4つの特徴をFPが解説
sky-and-sun/shutterstock.com
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【新富裕層】世帯年収3000万円の壁を越えると行動が変わる?共通する4つの特徴をFPが解説

「所得税収のリアル」申告納税者の2割《所得1000万円超》が所得税全体の8割負担

執筆者橋本 優理保険ライター/元保険代理店プランナー/FP2級
監修者村岸 理美LIMO&ファイナンス編集部記者
20:55
【新富裕層】世帯年収3000万円の壁を越えると行動が変わる?共通する4つの特徴をFPが解説
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この記事はここがポイント

  • 国税庁令和6年分調査、所得1000万円超の申告納税者2割が所得税全体の88.5%を負担
  • 申告納税者516万人の所得は、300万~500万円層が最多の27.2%を占めるピラミッド型分布
  • 世帯年収3000万円超の新富裕層は、リスク資産投資、時間・健康、次世代教育、ストーリー消費に変化

2026年も折り返し地点を迎えました。日々の生活のなかで、ふと他の人はどのくらい税金を納めているのだろうと考えることはないでしょうか。筆者はこれまでFPとして300組以上のライフプランニングを行い、多くの方の家計や税金のお悩みと向き合ってきました。

実は、日本の申告所得税は一定以上の所得を持つ層によって大きな割合が支えられています。さらに、世帯年収が一定の壁を越えると、お金や時間の使い方も大きく変わってくるようです。

今回は、国税庁の「申告所得税標本調査」や博報堂の調査レポートをもとに、日本の税収を担う層の割合や、彼らが持つ特有の経済的な価値観について解説します。

【所得税収のリアル】申告納税者の2割《所得1000万円超》が所得税全体の8割負担

国税庁が公表した「申告所得税標本調査(令和6年分調査)調査結果の概要」によれば、日本の所得税負担は、累進課税制度を反映した構造になっていることがわかります。全体の申告納税者数(確定申告により納税額があった人)は約516万人、所得金額の合計は51兆2284億円、税額は7兆8539億円です。

しかし、その内訳を所得階級別に見ると、税金の負担割合に大きな差があることが明らかになります。

所得階級別構成割合

所得階級別構成割合
所得階級別構成割合

所得200万円以下の層が占める割合

人数では全体の10.5%を占めていますが、所得税においては累進課税制度の仕組み上、負担している税額の割合は全体の0.2%となっています。

所得1000万円を超える高所得層の税負担

人数では全体の20.2%と少数派ですが、所得税額全体のうち88.5%を負担しています。

このデータから、全体の約2割の一定以上の所得層が、申告所得税額の8割以上を担っているという構造が浮かび上がります。

【申告納税者516万人】所得分布、最多は「300万~500万円」全体の約27%を占める

それでは、税収を支える約516万人の納税者は、具体的にどのような所得階層に分かれているのでしょうか。

国税庁の「申告所得税標本調査(令和6年分調査)調査結果の概要」で所得階級別の詳細データを確認すると、納税者の多くは中間所得層に集まっており、所得が高くなるにつれて人数が急激に減少するピラミッド型の構造がはっきりと見て取れます。

所得階級別申告納税者数の累年比較

所得階級別申告納税者数の累年比較
所得階級別申告納税者数の累年比較

所得1000万円以下の納税者が約8割を占めるボリュームゾーン

  • 「300万円超~500万円以下」の層が約140万2000人(全体の27.2%)で最も多くなっています。
  • 次いで「500万円超~1000万円以下」が約130万7000人(全体の25.3%)です。
  • 「200万円超~300万円以下」は約87万1000人(全体の16.9%)です。
  • 「100万円超~200万円以下」は約51万人(全体の9.9%)です。
  • 「100万円以下」は約3万人(全体の0.6%)となっています。

所得1000万円を超えると少数派に。人数が急減する高所得層

  • 「1000万円超~2000万円以下」は約63万3000人(全体の12.3%)です。
  • 「2000万円超~5000万円以下」は約31万3000人(全体の6.1%)です。
  • 「5000万円超~1億円以下」は約6万1000人(全体の1.2%)です。
  • 最上位である「1億円超」の層は、わずか約3万2000人(全体の0.6%)にとどまります。

所得が1億円を超える層は3万人強となっており、所得が上がるにつれて該当する人数が減少していくという、日本の所得分布の特徴がこの数値から具体的に伺えます。

【新富裕層】世帯年収3000万円の壁を越えると行動が変わる?共通する4つの特徴

多くの税を負担している高所得層の方々は、日々の経済活動や生活設計において、独自のこだわりや選択基準を持っている場合もあると言われています。

博報堂富裕層マーケティングラボ(HAML)の「新富裕層調査2025」によれば、「世帯年収3000万円」を境にして、意識や価値観、消費行動が大きく変わることが明らかになりました。

具体的には、この年収ラインを超えると次のような変化が見られます。

投資対象がリスク資産へ拡大

世帯年収別の保有資産(金融資産・現物資産)

世帯年収別の保有資産(金融資産・現物資産)
世帯年収別の保有資産(金融資産・現物資産)

安定志向のNISAだけでなく、暗号資産(21.8%)やアクティブファンド(20.9%)といったリスク資産への投資を広げます。これにより、金融資産1億円以上を持つ「資産富裕層」へと移行するケースが多く見られます(過半数の51.6%)。

「時間」と「健康」を重視した自己投資

タイムパフォーマンスを重視し、家事や育児などを外部サービスに委託する傾向が顕著になります。

子どもなど次世代への教育投資

子どもの教育においては、海外留学を視野に入れる家庭が増える傾向にあります。

商品の背景を重視する「ストーリー消費」

単に高価な商品を購入するのではなく、その商品の背景にある文化や物語性を重視した消費を行うようになります。このように、一定の収入レベルに達した新富裕層の消費行動は、単なる贅沢や見栄のためだけではありません。

自身の「資産」や「時間効率」を最大化するための、合理的な選択であると考えることができます。

まとめにかえて

今回は、国税庁や博報堂の調査結果をもとに、日本の所得税の負担割合や新富裕層の消費行動について解説しました。
一定以上の所得層が税収の多くを支えている現状や、彼らが資産運用にくわえて時間や教育、自己投資に戦略的にお金を使っている様子が見えてきたかと思います。

収入が変われば、お金や時間の使い方も自然と変わっていきます。ぜひこの機会に、ご自身の現状と照らし合わせてみてください。

【FPのワンポイントアドバイス】

  1. まずはご自身の正確な収入と税負担額を源泉徴収票や確定申告書などで確認する
  2. 日々の支出が単なる「消費」なのか、将来や自己成長への「投資」なのかを意識する
  3. 教育や時間効率を高めるサービスなど、自分らしいお金の使い道を探す

他の人と比べるのではなく、自分自身のライフステージに合った資産形成の方法や消費の方針を見つけることが、豊かな人生への第一歩となります。

日本の税収構造における負担の偏りや、新富裕層の合理的な価値観を知ることは、ご自身の家計管理を客観的に見直す良いきっかけになります。

特に「時間や自己成長への投資」を重視する彼らの姿勢は、現在の所得水準にかかわらず、誰もが日々の生活に取り入れられる重要な視点です。

まずは源泉徴収票などで現在の税負担を正しく把握し、将来の豊かなライフプランに向けた前向きな資産形成をスタートしてみましょう。

参考資料

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橋本 優理保険ライター/元保険代理店プランナー/FP2級
村岸 理美LIMO&ファイナンス編集部記者株式会社モニクルリサーチ

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