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近鉄グループHDが個人向け社債「Les Saveurs 志摩 運行記念債」を準備中、仮条件と特典をチェック

利率は年2.150~2.750%で需要調査、名鉄債との比較から投資判断のポイントを解説

執筆者高原 祥子LIMO&ファイナンス編集部記者
07:00

先行銘柄「名鉄債」との比較~なぜ近鉄の利率は「高く」設定されている?

プロの機関投資家は、債券の条件を客観的に評価する際、セクターや年限、格付けが近い先行銘柄と比較して検証します。

今回、近鉄債に近い銘柄としては、3月6日に先行した、名古屋鉄道5年債(A:R&I/A+:JCR、発行額100億円) が挙げられます。

名鉄債は、近鉄債対比で格付けがR&I、JCRともに2ノッチ(段階)ずつ上かつ発行額が倍の100億円という条件で、利率(税引前)は1.947%でした。

今回の近鉄債の仮条件は2.150〜2.750%となっており、名鉄債の水準を0.203~0.803%上回っています。この理由は、次の2つの要素に分解するとすっきりと理解できます。

 市場の「金利」自体が上昇したため

 名鉄債の条件が決まった3月6日近辺の5年国債の金利は1.6%台前半でしたが、足元は1.8%台後半へと上昇しています。このようにベースとなる世の中の金利自体が0.2%以上底上げされたことが、今回の近鉄債の利率を押し上げる大きな要因になっています。

 格付けの差による「上乗せ金利」が反映されたため 

名鉄の格付けに比べ、今回の近鉄債の取得格付(予定)は2ノッチ低くなっています。格付けが低い(=リスクが相対的に高い)企業は、投資家にお金を貸してもらうために、より高い上乗せ金利を支払う必要があるため、これが利率の差に表れています。

検証のまとめ

 近鉄債の提示する利率が名鉄債より高いのは、「3月からの市場金利の上昇」と「格付けが2段階低いことによるリスクの見返り(上乗せ金利)」という2つの客観的な理由によるものです。

7月9日に正式な利率が発表される際も、その時点の5年国債の金利に対して、この「格付け2段階分のリスク」に見合う十分な上乗せ金利がしっかりと確保されているかを確認することが、納得して投資するための判断材料となります。

購入の手続きとスケジュール

本債券の発行総額は50億円となっており 、各取扱証券会社への割当金額(予定)は以下の通りです。

  • 野村証券:22億円
  • SBI証券:21億円
  • 楽天証券:5億円
  • 三菱UFJモルガン・スタンレー証券:2億円 

(※みずほ証券株式会社は、引受額の全額を楽天証券へ販売委託するため、申し込みの取扱いはありません)

おわりに

ここまで近鉄債の仮条件や投資判断のポイントを解説してきました。

債券投資の検討にあたっては、証券会社から提供される「目論見書」に必ず目を通してください。

発行額が限定的であるため、募集期間内であっても売切れ次第、取扱いが終了となる場合があります。

事前の口座準備や7月9日に予定されている正式利率の決定内容を確認したうえで、自身の資金計画に合致するか客観的に見極めることが重要です。

決定した利率を確認し、ご自身のポートフォリオの「守り」の一手として検討してみてはいかがでしょうか。

参考

免責事項:本記事は情報提供を目的としており、投資勧誘を意図するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断で行ってください。

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高原 祥子LIMO&ファイナンス編集部記者

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