”ふつうのシニア”は年金だけで暮らせる?国民・厚生年金の平均受給額と「年金依存度100%」世帯の実態も元記者が解説
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”ふつうのシニア”は年金だけで暮らせる?国民・厚生年金の平均受給額と「年金依存度100%」世帯の実態も元記者が解説

年金だけで生活する世帯は全体の何割?保険料の天引きから逆算する家計防衛術

執筆者齊藤 慧編集者
18:09
”ふつうのシニア”は年金だけで暮らせる?国民・厚生年金の平均受給額と「年金依存度100%」世帯の実態も元記者が解説
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この記事はここがポイント

  • 公的年金のみで生活する高齢者世帯は全体の43.4%に留まる実態。
  • 2026年度の厚生年金平均受給額は約15.3万円で、男女間に約6万円の差があること。
  • 高齢者世帯の平均所得は公的年金が63.5%、稼働所得が25.3%を占める内訳。

7月も半ばに入り、暑さが続く中、自宅のポストに届いた「国民健康保険」や「後期高齢者医療」の新しい被保険者証(保険証)、そして保険料の決定通知書を整理している方も多い時期です。

私がかつて専門紙の記者として、医療制度の議論を取材していた際、常に直面していた重い現実があります。それは、「高齢者の限られた年金収入に対して、医療保険料や介護保険料の負担がいかに重くのしかかっているか」という、構造的な苦悩です。

ニュースで「年金の平均受給額」が報じられるとき、多くの人はその「額面」だけを見がちです。しかし、そこから社会保険料が引かれた後の「手取り」で本当に暮らしていけるのかどうかこそが、シニアの生活を左右する生命線となります。

漠然とした不安を抱える前に、まずは世間の「ふつう」とされる客観的な数字を知ることが不可欠です。

ここでは、60代以上の国民年金・厚生年金のリアルな平均受給額や1万円単位の分布、そして「年金のみで生活している世帯は実際に何割いるのか」というマクロなデータを、フラットに紐解いていきます。

本記事は、編集部が厚生労働省や日本年金機構など、官公庁が公表する公式資料を確認の上、執筆・検証しています。

日本の公的年金の「2階建て」構造とは

日本の公的年金には「国民年金」と「厚生年金」があり、下の体系図のような「2階建て」構造となっています。

日本の公的年金制度のしくみ

日本の公的年金制度のしくみ
出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

1階部分:国民年金(基礎年金)の概要

まずは1階部分にあてはまる「国民年金」について解説します。国民年金制度では、原則として国内居住者のうち「20歳以上60歳未満」のすべての人が加入対象です。

国民年金保険料は全国一律で、年度ごとに見直しが実施されます。ちなみに2026年度の月額は1万7920円です。

もし40年間保険料を漏れなく納めた人は、65歳以降に満額の老齢基礎年金(2026年度の月額は7万608円)が受給でき、未納期間があればその分が差し引かれるという仕組みです。

2階部分:厚生年金の仕組みについて

続いて、2階部分に位置する厚生年金制度を見ていきましょう。こちらに加入できるのは、会社員や公務員、さらに特定適用事業所で働くパートなど、一定の要件をクリアした人です。

厚生年金に単体で加入するのではなく、国民年金と併せて加入するため、2階建てと言われます。

国民年金と異なり、厚生年金保険料は給与水準により決定されるので、収入が高いほど保険料も上がります。ただし上限が設けられるため、一定以上の人はみな同じ保険料となります。

厚生年金に加入した期間や支払った保険料によってもらえる年金額が決まるため、受給額は個人ごとにばらつきが出るのが特徴です。

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