物価は私たちの資産や株価にどう影響する?
物価と金利は、株価にも大きく関わります。
金利が上がると、企業がお金を借りるコストが増え、将来の利益の価値も目減りするとみなされます。とくに将来にかけての利益成長期待で買われているハイテク株などのグロース株は、期待値の目減りが大きくなるため、金利上昇に弱い傾向があります。実際、インフレが急騰し利上げが進んだ2022年は、世界的に株価が大きく下がりました。
一方で、物価が落ち着いて「そろそろ利下げか」という期待が出てくると、株価には追い風になりやすくなります。
ただし注意も必要です。物価が下がる理由が「景気が冷え込んで企業のもうけも減っている」ためだとしたら、金利低下のプラスよりも業績悪化や景気悪化のマイナスが勝り、株価が下がることもあります。
日本でも長らく不況によるデフレで、低金利でしたが株価がなかなか上がらない厳しい時代がありました。物価が下がっているという事実だけでなく、その理由まで見ることが大切です。
今後の注目点
アメリカのCPIは毎月発表されており、次回は7月14日に発表されます。この発表から分かる物価動向によってFRBが利上げに動くのかどうか、全世界が注目しています。
思った以上に物価高が進んでいる場合、足元の過熱感のある株式市場を冷やしかねませんし、ドル円もさらに円安が進む可能性もあります。
逆に思った以上に物価高が進んでいない場合は、引き続き株式市場にとってはプラス、為替も直近の円安からの巻き戻しの可能性もあります。
このように、次回のCPI発表は非常に注目度の高いイベントとなっています。
京都大学院修了後、シティグループやフィデリティで証券アナリスト、Googleで営業統括部長を歴任。現在は株式会社モニクル執行役員およびカッパ・クリエイト社外取締役。金融・IT・マーケティングの専門家。
