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2026.06.16
2026.06.16

【新NISA】成長投資枠とは?年240万円の使い方やおすすめ銘柄の選び方をわかりやすく解説

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執筆者:
LIMO&Finance編集部
監修者:
石上 裕樹
金融ライター

2024年1月1日から開始した新NISAは、昨今の物価や金利の上昇を背景に、これまで以上に注目を集めています。なかでも「成長投資枠」は、年間240万円まで非課税で投資でき、投資信託や上場株式、ETF、REITなど幅広い商品に活用できます。

一方で「成長投資枠とは何か」「年240万円の枠で何を買えばよいか」「おすすめ銘柄はあるのか」と迷う方もいるでしょう。

本記事ではファイナンシャルプランナーの視点から、新NISAの成長投資枠について、制度の仕組み・対象商品・銘柄選びのポイント・売却後の枠の扱いまで、わかりやすく整理して解説します。年間240万円の枠を活かすために、まずは基本ルールから確認していきましょう。

【新NISA】成長投資枠とは?基本の仕組みを整理

新NISA(少額投資非課税制度)は、2024年1月に始まった、非課税で投資ができる制度です。現行制度では、つみたて投資枠と成長投資枠の2つの投資枠が設けられています。それぞれの枠の違いは、以下のとおりです。

項目

つみたて投資枠

成長投資枠

年間投資上限額

120万円

240万円

主な対象商品

長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託

上場株式、ETF、REIT、公募株式投資信託など

主な使い方

積立投資を中心に活用しやすい

一括投資や個別株・ETFなどにも活用しやすい

新NISAでは非課税保有期間が無期限化され、口座開設期間も恒久化されました。そのため、より長期的に投資ができるようになっています。

なお、NISAは投資による損失を防ぐ制度ではありません。株式や投資信託は値動きするものであり、元本を下回る可能性があります。

また、成長投資枠は投資対象が広いため、商品選びも慎重にする必要があります。制度上の非課税メリットだけでなく、商品ごとのリスクやコスト、運用方針を確認することが重要です。

【年240万円】成長投資枠の年間投資枠と非課税保有限度額はいくら?

成長投資枠の枠の上限は、以下のとおりです。

年間投資枠

240万円

非課税保有限度額

1200万円

新NISAはつみたて投資枠(年120万円)と合わせると、年間最大360万円までが非課税で運用できる仕組みです。なお、生涯非課税で保有できる非課税保有限度額は1800万円です。このうち、成長投資枠として使える上限は1200万円となります。

年240万円を満額使う場合の計算は、「240万円 ÷ 12ヶ月 = 月20万円」となります。毎月20万円を成長投資枠で運用し続ければ、5年間で1200万円の非課税保有限度額を使い切ります。

なお、非課税保有限度額は「簿価」。つまり取得価額をもとに管理されます。そのため、1200万円で取得した商品が値上がりして時価1500万円になった場合でも、成長投資枠の使用額は取得価額である1200万円として扱われます。

ただし、年間投資上限額を使い切らなかった場合、未使用分を翌年以降に繰り越すことはできません。枠の使い切りを目的にするのではなく、家計の余裕資金やリスクの許容度にあわせて、投資額を決めましょう。

成長投資枠でおすすめの『投資信託』は?

成長投資枠で投資できる商品として多くの人が検討するのが投資信託です。実際に銘柄を選ぶ際には、以下のポイントを確かめておきましょう。

  • 信託報酬の水準:保有中に継続してかかるコストのため、できる限り低いものを選ぶ。
  • 運用方針:指数に連動するインデックス型か、指数を上回るアクティブ型かを確認する。
  • 純資産総額と運用実績:ファンドの規模やこれまでの分配金の有無、再投資方針などを確認する。

代表的な投資信託の方向性は、以下のように整理できます。

方針

代表的な指数

特徴

全世界株

MSCI ACWI

先進国+新興国を広く分散

日本株

TOPIX、日経平均株価

日本企業へ投資するため、日本市場の影響を受けやすい

米国株

S&P500、NASDAQ100

米国企業への投資比率が高く、米国市場の影響を受けやすい

先進国株

MSCI World

先進国に投資

バランス型

複数資産の合成指数など

株式、債券、REITなど複数資産に分散する

高配当株

各種高配当指数

配当によるインカム重視

運用の目的や投資期間、取れるリスクに応じて、自分に合った商品を選ぶのが望ましいです。

なお、成長投資枠では「信託期間20年未満」「毎月分配型」「高レバレッジ型」「整理・監理銘柄」などの商品は対象外となっています。あくまでも長期目線で投資をするための制度設計がされているといえます。

成長投資枠で買える株とは?高配当株の選び方

成長投資枠では、国内・外国の上場株式にも投資できます。そのため、高配当株に投資して定期的に配当金を受け取りたい場合などに活用できます。

個別株は投資信託に比べて、特定の企業の業績や株価変動の影響を受けやすい商品です。そのため、個別株を選ぶ際は個別企業の分析が重要になります。個別株投資をする際は、主に以下の項目などについて確認・整理しておきましょう。

確認項目

見るポイント

売上高や利益の推移など

単年だけでなく複数年の推移傾向

財務状況

自己資本比率、キャッシュフローなど

配当方針

配当利回り、減配・無配の可能性、過去の配当推移など

事業内容

事業リスクや収益源など

たとえば、配当利回り4%の高配当株を100万円分保有すれば、年間の配当は「100万円 × 4% = 4万円」です。配当金の受取方法として「株式数比例配分方式」を選択していた場合には、成長投資枠で受け取る配当は非課税です。課税口座では20.315%の所得税がかかるため、NISA口座のほうが手元に残る利益が大きくなります。

ただし、配当利回りが高い銘柄は、株価下落により利回りが高く見えている場合や、業績悪化により将来の配当が減る場合があります。利回りだけで判断せず、企業の業績や財務状況などもあわせて確認するようにしましょう。

【売却後はどうなる?】枠の「復活」ルールを解説

成長投資枠で運用していた商品を売却した場合、その枠は翌年以降に復活します。具体的には、売却した分の簿価(取得価額)が、翌年以降の生涯非課税保有枠に復活する形です。年内に売却したのち、再度年内に買い直しても、枠は復活しません。

たとえば、100万円で取得した銘柄を150万円で売却した場合、翌年以降に復活するのは「100万円」分の枠です。値上がりした50万円分の利益は含まれません。

このように、売却から枠の復活までには時間がかかるため、制度が使いにくくなる可能性があります。新NISAを使うのであれば、短期売買ではなく長期的な資産形成を意識するといいでしょう。

なお、NISA口座で損失が生じた際は、特定口座や一般口座の利益とは損益通算できません。売却時は枠の限度額だけでなく、損失時の税務上の取り扱いにも注意しましょう。

【つみたて投資枠との使い分け】成長投資枠「だけ」使うのはアリ?

新NISAは、つみたて投資枠を使わず、成長投資枠だけを使って運用することも可能です。ただし、つみたて投資枠を併用するメリットも押さえておく必要があるでしょう。

つみたて投資枠との併用には、いくつかのメリットがあります。つみたて投資枠の特徴は以下の通りです。

  • 金融庁の基準を満たした商品に限定されている
  • つみたて設定で自動買付ができるため、相場のタイミングに左右されにくい
  • 枠が年間120万円までであり、無理なく投資を続けられる

たとえば、長期の資産形成を目的とする資金はつみたて投資枠で積み立て、成長投資枠ではETFや個別株などを運用する、といった具合です。

一方、成長投資枠だけを使う運用の仕方は、以下のような特徴があります。

  • 個別株・ETF・REIT・アクティブ投信などにも投資可能
  • 上限が年240万円と大きく、まとまった資金を一括投資しやすい
  • 売却・買い替えなど、臨機応変な運用がしやすい

より自由に投資をしたいのであれば、成長投資枠だけを活用するのもひとつの手といえます。

なお、まとまった退職金や相続資金を一括で投じる場合は、相場急変リスクへの備えが重要です。資産配分のバランスや、投資するタイミング・時間を分散することで、価格の下落リスクを少しでも抑えるようにしましょう。

【FP視点】銘柄選びの前に決めておきたいポイント

成長投資枠の活用で大切なのは、銘柄選びの前に資金計画を決めることです。安易に人気銘柄やランキング上位の商品に投資すると、自分の家計や運用の目的にあわなくなる可能性があります。

まず整理しておきたいのは、以下の3点です。

項目

確認内容

いくら投資するか

生活費、近い将来使う予定の資金、緊急時の備えを除いた余裕資金で考える

いつまでに使うか

教育資金、住宅資金、老後資金など、使う時期を確認する

何のために運用するか

将来の取り崩し、配当収入、資産形成など目的を整理する

たとえば、50代の方が退職金を含めた1000万円を老後資金として20年運用したいのであれば、短期的な値動きに左右されにくくなるよう、インデックス投資信託を中心に設計するのも一つです。一方、30代の方が教育資金として10年以内に300万円を用意したいのであれば、資金を使う時期の元本割れを避けるため、株式比率を抑えたバランス型も選択肢に入ってくるでしょう。

人気の銘柄であっても、現在の自分の状況に合うとは限りません。とくに「ランキング上位だから安心」という選び方は、家計の状況や時間を考慮していない判断になりがちです。

加えて、最新の制度内容や対象商品については、施行や改正のタイミングで変更されることもあります。リスクの管理だけでなく、公的機関の最新情報チェックも忘れずに行いましょう。

【まとめ】年240万円を使い切る前にポイントの整理を忘れずに

新NISAの成長投資枠は、年間240万円まで利用できます。対象商品も幅広く、さまざまな投資計画に対応できます。どのように活用するか悩む人は、事前にポイントを整理しておくのが望ましいです。とくに、売却時の復活ルールや積立投資枠との併用などは、今後投資を続けていくうえでも、正しく押さえておきましょう。

新NISAは、家計の資産形成を支援する制度として、長期目線での活用が想定されています。ただし、投資には元本割れのリスクがあり、運用結果は商品や相場環境、投資期間によって異なります。
成長投資枠を活用する際は、年240万円の枠を使い切ることを目的にするのではなく、自分の家計とライフプランに沿った投資額や商品を検討しましょう。

参考資料

執筆者
LIMO&Finance編集部

LIMO&Finance編集部は、お金の専門家がわかりやすく解説する金融メディア「LIMO&Finance」のコンテンツ企画、制作および編集を行っています。「LIMO&Finance」株式会社モニクルリサーチが運営しています。

投資や資産運用にリスクが伴う以上、お金に関する「知識」をしっかりと持っておきたいし、「信頼」できる専門家の意見も参考にしたい。

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監修者/金融ライター
石上 裕樹

北海道教育大学旭川校卒業後、地方公務員として北海道内の市役所に入庁。経済部署では中小企業向け助成金の支給や学生の就職支援を担当。税務部署では固定資産税を担当した。2022年8月に退職し、以後フリーランスの金融ライターおよび編集者として活動。AFP、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)保有。

得意分野は年金や税金、クレジットカードなど。NISAiDeCoをはじめとした投資経験も強み。小学校教員免許、中学・高校(国語科)教員免許保有。

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