この記事はここがポイント
- 日本の平均寿命は2025年男性81.35年、女性87.33年、男女とも延びた。
- 2026年度年金額は国民年金月7万608円、厚生年金夫婦月23万7279円である。
- 実際の平均受給額はモデルより低く個人差大きく、制度理解と対策が重要だ。
【最新】日本の平均寿命は男女ともに延びる「2026年度の年金額」の水準は国民年金が満額で月7万608円、厚生年金はモデル夫婦で月23万7279円
「人生100年時代」といわれますが、いまの日本人の平均寿命は、どれくらいなのでしょうか。2026年7月24日に公表されたばかりの厚生労働省「令和7年簡易生命表の概況」から、最新の数字を確認していきましょう。
最新の日本の平均寿命
それによると、2025年(令和7年)の平均寿命は、男性が81.35年、女性が87.33年でした。前の年(令和6年)は男性81.09年、女性87.13年でしたから、男女ともに前の年よりのびたことになります。
男女の差は5.98年で、女性のほうが約6年長くなっていますが、前年よりは縮小しています。
なお、ここでいう「平均寿命」とはその年に生まれた0歳の子どもが、平均してあと何年生きられるかを示した数値です。いま高齢の方が「あと何年生きられるか」を表すものではない点は、知っておきたいところです。
老後の生活を支える柱となる年金の平均的な受給額はをみていきましょう。
毎年度改定される年金額「2026年度(令和8年度)の年金額モデル」一覧
公的年金の額は、物価や賃金をふまえて毎年度見直されます。2026年度は、国民年金(基礎年金)が1.9%、厚生年金が2.0%の引き上げとなりました。おもなモデルは次のとおりです。
2026年度の年金額の例
- 国民年金(老齢基礎年金・満額、1人分):月7万608円
- 厚生年金(夫婦2人のモデル世帯):月23万7279円
前年度に比べて国民年金(基礎年金)が1.9%、厚生年金が2.0%増額となっていますが、こう決められた参考指標は以下の通りです。
2026年度の年金の参考指標
- 物価変動率 :3.2%
- 名目手取り賃金変動率 :2.1%
- マクロ経済スライドによるスライド調整率 :▲0.2%
法律により2026年度は名目手取り賃金変動率の2.1% をもととし、マクロ経済スライドによるスライド調整率が▲0.2%入りました。
なお、マクロ経済スライドとは公的年金被保険者数の変動と平均余命の伸びに基づきスライド調整率を設定し、賃金と物価の変動がプラスとなる場合に、その改定率から控除するものであり、将来の年金の給付水準を確保することにつながっています。
2026年度現在の「公的年金」の平均受給額一覧で水準をみる
先ほどの金額は2026年度の年金額例となるため、厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、実際に支給される高齢者の年金の平均額を確認します。
国民年金の月額
国民年金の平均年金月額(厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」)
- 国民年金の平均額:全体5万9310円(男性6万1595円/女性5万7582円)
受給額分布(1万円刻み)
- 1万円未満:5万1828人
- 1万円以上~2万円未満:21万3583人
- 2万円以上~3万円未満:68万4559人
- 3万円以上~4万円未満:206万1539人
- 4万円以上~5万円未満:388万83人
- 5万円以上~6万円未満:641万228人
- 6万円以上~7万円未満:1715万5059人
- 7万円以上~:299万7738人
厚生年金月額
厚生年金の平均年金月額(厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」)
- 厚生年金:全体15万289円(男性16万9967円/女性11万1413円)
受給額分布(1万円刻み)
- ~1万円:4万3399人
- 1万円以上~2万円未満:1万4137人
- 2万円以上~3万円未満:3万5397人
- 3万円以上~4万円未満:6万8210人
- 4万円以上~5万円未満:7万6692人
- 5万円以上~6万円未満:10万8447人
- 6万円以上~7万円未満:31万5106人
- 7万円以上~8万円未満:57万8950人
- 8万円以上~9万円未満:80万2179人
- 9万円以上~10万円未満:101万1457人
- 10万円以上~11万円未満:111万2828人
- 11万円以上~12万円未満:107万1485人
- 12万円以上~13万円未満:97万9155人
- 13万円以上~14万円未満:92万3506人
- 14万円以上~15万円未満:92万9264人
- 15万円以上~16万円未満:96万5035人
- 16万円以上~17万円未満:100万1322人
- 17万円以上~18万円未満:103万1951人
- 18万円以上~19万円未満:102万6888人
- 19万円以上~20万円未満:96万2615人
- 20万円以上~21万円未満:85万3591人
- 21万円以上~22万円未満:70万4633人
- 22万円以上~23万円未満:52万3958人
- 23万円以上~24万円未満:35万4人
- 24万円以上~25万円未満:23万211人
- 25万円以上~26万円未満:15万796人
- 26万円以上~27万円未満:9万4667人
- 27万円以上~28万円未満:5万5083人
- 28万円以上~29万円未満:3万289人
- 29万円以上~30万円未満:1万5158人
- 30万円以上~:1万9283人
※国民年金部分を含む
特筆すべきは、その個人差の大きさでしょう。
国民年金と厚生年金だけでも、その平均額に10万近くの違いがあります。まず厚生年金に加入する働き方を検討することは、老後になってからの公的年金額を増やす手立ての一つにはなるでしょう。
とはいえ、厚生年金でみても1万円未満~30万円以上と差が開いています。
厚生年金に加入していた期間はどれくらいなのか。また収入に応じた保険料を払うため、収入がどれくらいなのかも老後の受給額に影響してきます。
原則、20~60歳未満まで公的年金に加入しますが、その加入期間は40年間。この期間、どのような働き方や収入であったかで老後の年金受給額が決まります。
もし平均寿命まで生きた場合、65歳~男性が81.35歳、女性が87.33歳までと十数年~二十年ほどの生活の基盤を公的年金が支えます。あくまで平均寿命なのでこちらも個人差があり、「人生100年時代」と考えると、人によっては30年以上年金を受給する可能性もあるでしょう。
元銀行員が語る、平均寿命が延びる現代においての「年金制度への理解の重要さ」
公的年金を増やす方法としては国民年金のみであれば付加年金や、先ほど説明したように厚生年金に加入すること、ほかに70歳未満まで厚生年金に加入したり、繰下げ受給をしたりなどといった対策が公的年金だけでもあります。人生100年時代だからこそ、早くから年金制度への理解を深め、自身の対策を考えることが大切です。
年金制度は複雑でわかりにくい部分もありますから、現役時代から興味をもち、理解を深めていきましょう。
公的年金だけで生活できない現代においては、それ以外での備えも行う必要があります。
年金だけで生活できないと言われている今、私的年金で備えたり、貯蓄で備えたりといった対応は現代日本では避けられません。
私的年金をはじめ、特に資産運用に関しては「よくわからない」と調べることをやめたり、老後のことなので現実味を帯びないと感じていたりする方も多いです。
しかし、老後はいずれ訪れるもの。そしてどのような老後生活を送れるかのカギは、現役時代が握っています。一般的な年金受給開始年齢である65歳を目標として、今の年齢から、何で、いくら備えるかを、平均寿命が延びる現代だからこそ考えていきましょう。
参考資料
オリックスなどの国内金融機関出身。日本株アナリストおよび財務アドバイザーとして決算分析や資金調達を主導。「日経CNBC」出演などメディアを通じた相場解説の実績も豊富。企業財務に精通し、現在はモニクルリサーチで金融ニュースの深掘り記事を発信。

寿命がのびるのは、喜ばしいことです。裏を返せば、その分だけ長く続く暮らしのお金を考えておく必要がある、ということでもあります。
現代では長く働き続ける人が増えており、基本的に高齢者の就業率も増加しています。とはいえ、いつまで元気に働けるかはわらかないからこそ、働かなくても得られる収入が重要となります。
公的年金は受給開始から生涯もらえる点はメリットです。では、現代の水準はどれくらいでしょうか。