30代〜60代おひとりさまの貯蓄、「ふつう」はいくら?単身世帯の平均額と中央値の現実を解説
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30代〜60代おひとりさまの貯蓄、「ふつう」はいくら?単身世帯の平均額と中央値の現実を解説

貯蓄が多い人と少ない人の違いはどこに?おひとりさまの明暗を分ける3つの行動特性

執筆者安達 さやかLIMO&ファイナンス編集部記者
15:10
30代〜60代おひとりさまの貯蓄、「ふつう」はいくら?単身世帯の平均額と中央値の現実を解説
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夏のボーナスが支給されるこの時期は、上半期の家計状況を振り返り、ご自身の資産を見直す良い機会といえるでしょう。

私はかつて証券会社に勤務し、ファイナンシャルアドバイザーとして多くのお客様のライフプランに寄り添った資産運用をご提案してまいりました。

その中で、住まいや老後資金などをすべて自分で準備する必要がある単身世帯、いわゆる「おひとりさま」の方から、将来に向けた備えについてご相談を伺う機会も多くありました。

ライフプランを考える上で、周りの「貯蓄事情」に関することはやはり気になりますよね。

この記事では、J-FLEC(金融経済教育推進機構)の「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」をもとに、30代〜60代のおひとりさまの貯蓄事情(平均額・中央値)を詳しく解説します。

あわせて、貯蓄が多い人と少ない人の行動の違いを分析し、今日から始められる資産形成の具体的な方法も一緒に探っていきましょう。

【年代別】おひとりさまの貯蓄事情|平均と中央値で見る資産状況

ここでは、J-FLEC(金融経済教育推進機構)が公表した「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」のデータを用いて、単身世帯の貯蓄額を年代ごとに確認していきましょう。

平均貯蓄額

平均貯蓄額
平均貯蓄額

30歳代単身世帯の貯蓄額:平均501万円・中央値100万円

  • 金融資産を保有していない:32.3%
  • 100万円未満:14.2%
  • 100~200万円未満:14.2%
  • 200~300万円未満:4.9%
  • 300~400万円未満:4.3%
  • 400~500万円未満:2.8%
  • 500~700万円未満:5.5%
  • 700~1000万円未満:3.1%
  • 1000~1500万円未満:5.5%
  • 1500~2000万円未満:4.3%
  • 2000~3000万円未満:2.5%
  • 3000万円以上:3.4%
  • 無回答:3.1%
  • 平均額:501万円
  • 中央値:100万円

30歳代の単身世帯における貯蓄額は、平均が501万円、中央値は100万円という結果でした。

金融資産を全く保有していない層が32.3%にのぼる一方で、3000万円以上の資産を持つ人も3.4%存在します。

40歳代単身世帯の貯蓄額:平均859万円・中央値100万円

  • 金融資産を保有していない:32.1%
  • 100万円未満:15.1%
  • 100~200万円未満:7.1%
  • 200~300万円未満:5.9%
  • 300~400万円未満:4.3%
  • 400~500万円未満:2.2%
  • 500~700万円未満:6.2%
  • 700~1000万円未満:4.6%
  • 1000~1500万円未満:6.2%
  • 1500~2000万円未満:1.2%
  • 2000~3000万円未満:2.8%
  • 3000万円以上:9.9%
  • 無回答:2.5%
  • 平均額:859万円
  • 中央値:100万円

40歳代になると、中央値は30歳代と変わらず100万円ですが、平均額は859万円へと大きく上昇します。

また、3000万円以上の金融資産を保有する人の割合は9.9%に増加しています。

50歳代単身世帯の貯蓄額:平均999万円・中央値120万円

  • 金融資産を保有していない:35.2%
  • 100万円未満:10.1%
  • 100~200万円未満:7.4%
  • 200~300万円未満:4.6%
  • 300~400万円未満:2.7%
  • 400~500万円未満:3.3%
  • 500~700万円未満:4.9%
  • 700~1000万円未満:4.6%
  • 1000~1500万円未満:6.0%
  • 1500~2000万円未満:3.3%
  • 2000~3000万円未満:5.5%
  • 3000万円以上:10.4%
  • 無回答:1.9%
  • 平均額:999万円
  • 中央値:120万円

50歳代単身世帯では、貯蓄の中央値が120万円に上がり、平均貯蓄額は999万円と、1000万円に迫る水準です。

多くの資産を持つ人がいる一方で、金融資産がない人が35.2%、100万円未満の人も10.1%と、資産状況の二極化が進んでいる様子がうかがえます。

60歳代単身世帯の貯蓄額:平均1364万円・中央値300万円

  • 金融資産を保有していない:30.4%
  • 100万円未満:9.1%
  • 100~200万円未満:4.3%
  • 200~300万円未満:2.4%
  • 300~400万円未満:4.5%
  • 400~500万円未満:3.1%
  • 500~700万円未満:6.0%
  • 700~1000万円未満:4.8%
  • 1000~1500万円未満:8.1%
  • 1500~2000万円未満:4.1%
  • 2000~3000万円未満:5.5%
  • 3000万円以上:15.6%
  • 無回答:2.2%
  • 平均額:1364万円
  • 中央値:300万円

60歳代単身世帯では、貯蓄の中央値が300万円まで上昇します。

この背景には、退職金の受け取りなどによって資産が増加するケースが含まれていると考えられます。

平均貯蓄額は1364万円に達しますが、金融資産を保有していない層を含めると、約4割が貯蓄100万円未満という実態もあります。

貯蓄が多い人と少ない人の違いはどこに?おひとりさまの明暗を分ける3つの行動特性

年代ごとの平均貯蓄額と中央値のデータからは、同じ世代内でも資産状況に大きな開きがあることが見て取れます。

では、おひとりさまで着実に資産を増やせる人と、そうでない人の間には、どのような違いがあるのでしょうか。

私が証券会社時代に多くのお客様、そしての富裕層の方々の資産形成をお手伝いしてきた中で気づいた、「貯蓄が多い人」に共通する3つの行動特性を紐解きます。

1. 自分のお金の状況(現在と将来の数字)を具体的に把握している

貯蓄額に大きな差が生まれる最初の要因は、自分のお金の流れをどれだけ具体的に把握しているかです。

実は、私が担当してきた富裕層の方々ほど、ご自身の資産状況や毎月の支出を驚くほど正確に把握されていました。

「なぜかお金が貯まらない」という状態を防ぐには、まず家計の収入と支出を可視化し、原因を明確にすることがスタートラインとなります。

これは、現在の貯蓄だけでなく「将来の数字」に対しても同じです。

  • 現在の総資産額
  • 毎月の積立ペース
  • このまま継続した場合の将来の資産予測

これらを具体的な数値で把握しておくことが大切です。

さらに、すべてを自分一人で支えるおひとりさまにとって、将来受け取れる公的年金の額は老後資金の命綱となります。

「ねんきんネット」などを活用して自身の受給見込み額を早めに試算し、「現実的な不足額」を知ることが、確実な資産形成へ進むためのモチベーションになるでしょう。

2. 意志の力に頼らず「先取り貯蓄」を仕組み化している

多忙な毎日の中で、「今月は余ったら貯金しよう」という強い意志の力だけに頼っていては、おひとりさまの貯蓄はなかなか進みません。

私がアドバイザーとして多くの方を見てきて確信しているのは、お金を貯めるのが上手な人は「意志が強い人」ではなく「仕組み作りが上手な人」だということです。

給与が振り込まれたら、生活費として使ってしまう前に、自動的にお金が貯まるルートを構築してしまいましょう。

  • 給料日に合わせた定期預金への自動積立
  • つみたて投資(新NISAなど)の自動引き落とし

このような仕組みを利用して「触れないお金」を最初に確保すれば、残った金額の範囲内で無理なく、かつ確実に資産を増やしていくことが可能になります。

3. マネーリテラシーを高める情報収集を怠らない

資産運用や投資と聞くと、「専門的で難しそう」「元本割れのリスクが怖い」といった理由で、情報収集そのものを遠ざけてしまう人も少なくありません。

しかし、金融知識(マネーリテラシー)の有無は、40代、50代、60代と年齢を重ねたときの資産額の差につながる傾向にあります。

貯蓄が多い人は、「よくわからないからやらない」ではなく、まずは自分に関係のある制度(新NISAやiDeCoなど)から一歩踏み込んで調べる習慣を持っています。

大切なのは、最初から大きなリスクを取ることではありません。

まずは正しい情報を集めて仕組みを理解し、「自分が許容できるリスクの範囲内」で、主体的に判断して一歩を踏み出す姿勢こそが、将来の選択肢を大きく広げることになります。

「自分の現在地」に合わせた小さな一歩を

単身世帯の貯蓄データに見られる「平均値」と「中央値」の大きな開きは、資産を保有する層とそうでない層の二極化(貯蓄格差)をはっきりと示しています。

夏のボーナスが支給され、年の後半が始まったこのタイミングで、ご自身の貯蓄状況に応じて、まずは以下のステップから「一つだけ」行動に移してみてはいかがでしょうか。

【ステップ1】貯蓄が「中央値」に満たない方:まずは支出の可視化

アドバイス: 今月の支出明細を確認し、「何にいくら使っているか」を具体的に書き出してみましょう。

貯蓄がなかなか進まない単身世帯の場合、実は収入の低さよりも「毎月何にお金が消えているか(使途不明金)を把握できていないこと」が根本的な原因であるケースがほとんどです。

まずは1円単位でなくても構いません、お金の流れを「見える化」することから始めましょう。

【ステップ2】貯蓄が「中央値」前後の方:意志から「仕組み」への移行

アドバイス: 給料日に、使う前のお金が自動で別口座や投資回りに移動する「自動積立設定」が有効になっているか、改めて確認してみてください。

このレベルにいる方は、すでに貯蓄の習慣が身につき始めています。

ここからは、前述した通り「意志の力で頑張って貯める段階」を卒業し、お金が勝手に貯まっていく「仕組み」を最大活用する段階へシフトする時期です。

【ステップ3】貯蓄が「平均値」を超えている方:インフレに負けない「資産分散」

アドバイス: 保有している資産全体のバランスを見直してみましょう。

私が証券会社時代に出会った富裕層の方々で、資産のすべてを現金だけで眠らせている人は一人もいませんでした。

物価の上昇(インフレ)が続くいま、現金をそのまま持っているだけでは実質的に価値が目減りしてしまいます。

新NISAなどの税制優遇制度を賢く活用し、「資産を適切な場所に分散して配置する(投資に回す)」という考え方を身につけるのも1つの選択肢となるでしょう。

すべてを一人で準備するおひとりさまのライフプランを守る上で、最終的な拠り所となるのは、あなた自身の「資産管理能力(マネーリテラシー)」です。

今日始める日々の小さな積み重ねこそが、将来のあなたを支える生活基盤を築くことにつながります。

参考資料

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