「50代から新NISAはもう遅い?」元銀行員が運用シミュレーションをもとに解説。
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「50代から新NISAはもう遅い?」元銀行員が運用シミュレーションをもとに解説。

銀行で積立投資のアドバイス経験のある筆者が家計別の商品選択のポイントも紹介

執筆者三石 由佳2級FP技能士
17:24
「50代から新NISAはもう遅い?」元銀行員が運用シミュレーションをもとに解説。
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この記事はここがポイント

  • 新NISA積立は50代からでも可能で、35歳開始約4161万円、55歳開始約776万円への増加を試算
  • 月5万円を65歳まで積立時、運用期間の長さが複利効果を大きく左右する要因
  • NISA商品選びは家計全体のライフプランニングから逆算し、余裕資金で行うのが鉄則

「新NISAで積み立てを始めたいけれど、今からではもう遅いのではないか……」

ニュースなどでNISAの話題を見聞きするたび、そんな風に迷っていませんか?特に、50代からスタートすべきかどうか悩んでいる人は非常に多いと感じます。

結論から言うと、決して遅くありません。しかし、「とりあえず始める」前に知っておくべき残酷な現実と、絶対にやってはいけない選び方があります。

本記事では、毎月5万円を積み立てた場合の年齢別シミュレーションを確認したうえで、元銀行員の視点から「50代がNISAで失敗しないための鉄則」を解説します。

35歳・45歳・55歳から毎月5万円の積立投資でシミュレーション。10年の投資で将来の資産はどれだけ変わるのか

では、毎月5万円を65歳まで積み立てると、資産はどのくらいに育つのでしょうか。ここでは金融庁の「つみたてシミュレーター」と同じ考え方で、年利3%と年利5%で運用できた場合を試算します。始める年齢は、30歳代を35歳、40歳代を45歳、50歳代を55歳と置き、それぞれ65歳までの年数で計算しました。

35歳から30年間積み立てた場合

  • 元本:1800万円
  • 年利3%:約2914万円
  • 年利5%:約4161万円

30年という長い期間があるため、複利の効果がもっとも大きく働きます。年利5%で運用できた場合、元本1800万円に対して2000万円以上がふえる試算です。元本がちょうど生涯非課税枠の1800万円にあたる点も、30歳代ならではの特徴です。

45歳から20年間積み立てた場合

  • 元本:1200万円
  • 年利3%:約1642万円
  • 年利5%:約2055万円

20年間でも、年利5%なら元本1200万円が2000万円台に届く試算です。30歳代と比べると期間が10年短くなるぶん、増える金額の伸びはゆるやかになります。それでも、20年という時間は複利を働かせるのに十分な長さだといえるでしょう。

55歳から10年間積み立てた場合

  • 元本:600万円
  • 年利3%:約699万円
  • 年利5%:約776万円

10年間の場合、増える金額は年利5%でも約176万円と、これまでの年代に比べて小さくなります。運用できる期間が短いほど、複利の効果は控えめになるためです。とはいえ、預貯金だけの場合と比べれば、非課税で運用できるメリットは残ります。50歳代から始める場合は、増やすことに加えて、使う時期を見据えた無理のない積立額を考えることが大切です。

3つの年代を並べると、同じ毎月5万円でも、始める年齢が早いほど将来の資産額に差がつくことがわかります。これは、運用期間が長いほど複利が大きく働くためです。一方で、ここでの年利はあくまで一定で運用できた場合の前提であり、実際の成績は市場によって上下します。金融庁などのシミュレーターでも、ご自身の条件で実際の数値を確かめてみるとよいでしょう。

NISAでの商品選びのコツは「家計全体のライフプランニング」からの逆算

先ほどのシミュレーションを見ると「少しでも早く、多く増やさなきゃ」と焦るかもしれません。しかし、50代が無理な投資をするのは禁物です。

では、NISAでは一体どの商品を選び、いくら積み立てるのが正解なのでしょうか。結論から言うと、その答えはスマホのNISA画面だけを見ていても絶対に出ません。

一番大切なのは、手元の預金や住宅ローンなどの負債も含めた「家計全体の資産バランス(ライフプランニング)」から逆算することです。

NISAは、あくまで資産をつくるための「全体の一部」にすぎません。

「人気の投資信託を買ったから安心」ではなく、まずはご自身の家計全体のバランスシートを描き、今後のお金の動きを把握する。そこから逆算して初めて、NISAの本当の「安心できる使い方(商品の配分や適正な積立額)」が見えてくるのです。

元銀行員が現場でアドバイスしていた例を紹介

具体的には、手元資金の状況によって、以下のようにNISAの使い方は大きく変わります。

【手元の現金が十分にあるご家庭】

数年分の生活費などの蓄えがあるなら、NISAは全額「外貨建て投資信託」などの攻めの商品に設定するのも一つでしょう。万が一相場が暴落しても、手元の現金があるため慌てて売却する必要がなく、家計全体で見れば「現金と投資」のバランスは保たれています。

【現金が少ない・近々大きな出費があるご家庭】

「これから教育費のピークやローンの返済が重なる」というご家庭が、ハイリスクな商品に偏らせるのは避けたほうが良いでしょう。NISAはいつでも引き出せる分、相場暴落時に焦って売却してしまうこともあるでしょう。積立額を抑えたり、値動きの穏やかな資産を混ぜるなど、リスクを加味した選択を心がけましょう

投資をはじめる前に知っておきたい注意点

新NISAは非課税のメリットが大きい制度ですが、投資である以上、注意点もあります。値動きによっては、積み立てた額を一時的に下回る(元本割れ)こともあります。

とくに短い期間では、その影響を受けやすくなります。また、生涯の非課税枠には上限があるため、いつ・いくら使うかを計画しておくことも大切です。

日々の生活費とは別の、余裕資金で取り組むことが基本になります。

参考資料

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三石 由佳2級FP技能士株式会社モニクルリサーチ

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