お盆前に見直したい資産運用「日本の家計資産は過去最高2386兆円」新富裕層は何に投資している?
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お盆前に見直したい資産運用「日本の家計資産は過去最高2386兆円」新富裕層は何に投資している?

元銀行員が新富裕層の投資実態を解説

執筆者神田 翔平ファイナンシャルアドバイザー/一種外務員資格/FP2級
監修者村岸 理美LIMO&ファイナンス編集部記者
11:00
お盆前に見直したい資産運用「日本の家計資産は過去最高2386兆円」新富裕層は何に投資している?
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この記事はここがポイント

  • 日本の家計金融資産は過去最高2386兆円、投資へのシフトが加速。
  • 新富裕層は年収3000万円超で金融資産1億円以上が半数、資産形成を牽引。
  • NISA活用者も未投資者も、お盆休みは資産配分見直しの好機、資産形成の第一歩。

8月はお盆休みを控え、まとまった時間を取りやすい時期です。旅行や帰省の予定を立てる方も多い一方で、家計や資産運用を振り返り、下半期の方針を見直す絶好のタイミングでもあります。

日頃、筆者も資産運用に関するご相談を受けていますが、以前と比べて「投資を始めたい」「資産配分を見直したい」という相談が増え、投資への関心の高まりを肌で感じています。

現在、日本全体の家計が保有する金融資産にはどのような変化が起きているのでしょうか。今回は、日本銀行の最新の資金循環統計や富裕層調査をもとに、過去最高となった2386兆円の家計金融資産と、それを牽引する新富裕層の投資実態を見ていきます。

【家計の金融資産】過去最高「2386兆円」際立つ投資へのシフト

日本銀行が6月25日に発表した「資金循環統計(速報)(2026年第1四半期)」によると、日本の家計が保有する金融資産は急拡大を遂げています。2026年3月末時点における家計の金融資産残高は、全体で過去最高の2386兆円に到達しました。

家計の金融資産

家計の金融資産
家計の金融資産

具体的な内訳は以下の通りです。※一部抜粋

  • 現金・預金:1126兆円(全体の約半分を占める不動のベース)
  • 株式等:398兆円(歴史的な株高の恩恵をダイレクトに受けて膨張)
  • 投資信託:165兆円(新NISAなどの追い風を受けて存在感を拡大)

特筆すべきは、資産残高全体が前年比で+7.1%伸びる中、「株式等」が前年比+28.6%、「投資信託」が同+25.7%という驚異的な伸び率を記録している点です。資産の半分近くを占める預金口座から「投資」へと資金がシフトしている傾向がわかります。

【新富裕層】年収3000万円超の2人に1人が「資産1億円」到達

そして、この「貯蓄から投資へ」というマクロな動きをリードしているのが、高いインカム(収入)を背景に資産形成を進める「新富裕層」の存在です。

株式会社博報堂の博報堂富裕層マーケティングラボ(HAML)が発表する「新富裕層調査2025」では、高所得なインカムリッチのウェルスリッチ(資産富裕層)化と、投資対象の拡大が明らかになりました。

世帯年収別での「金融資産1億円以上」世帯/「同5億円以上」世帯の構成比」

世帯年収別での「金融資産1億円以上」世帯/「同5億円以上」世帯の構成比」
世帯年収別での「金融資産1億円以上」世帯/「同5億円以上」世帯の構成比」
  • 世帯年収3000万円以上:金融資産1億円以上の世帯が51.6%(半数超)
  • 世帯年収5000万円以上:金融資産1億円以上の世帯が68.6%。さらに金融資産5億円以上の「超富裕層」世帯も50.7%に到達。

高いインカム(フロー)が、確実に個人の資産形成(ストック)へと結びついていることが分かります。

世帯年収別の保有資産(金融資産・現物資産)

世帯年収別の保有資産(金融資産・現物資産)

世帯年収別の保有資産(金融資産・現物資産)

また、投資対象についても年収が上がるにつれて変化が見られます。株式やNISAはインカムリッチ全体で保有率が高いものの、世帯年収3000万円以上になると「アクティブファンド」「暗号資産」「REIT(不動産投資信託)」の保有が増加。

さらに年収5000万円以上の層では、「FX」や「プライベートエクイティ(PE)」などのオルタナティブ資産や、時計、宝飾、金、アートといった現物資産への投資意欲が高まる傾向にあります。

【貯蓄から投資へ】大転換期を生き抜く、これからの資産形成の方向性

ここまで、日本の家計における金融資産の現状と、富裕層の投資性向について解説してきました。

2024年のNISA制度改正などをきっかけに、投資への一歩を踏み出した方も多いはずです。筆者が日々の業務でお客様と接する中でも、「資産をどう守り、どう増やすか」という意識の変容を強く感じます。

NISAなどの制度は資産を増加させるための有効な手段ですが、現預金とは異なり元本保証ではありません。大切なのは、自分の資産全体のうち「何割を運用に回し、いくらを現金で保有しておくべきか」というバランスです。

お盆休みは、忙しい日常から少し離れて将来のお金について考えられる貴重な機会です。

NISAなどの制度を活用している方も、まだ投資を始めていない方も、一度ご自身の資産配分やライフプランを見直してみてはいかがでしょうか。

「いくら運用し、いくら現金で持つのか」。こうした基本を確認するだけでも、下半期の資産形成に向けた第一歩になります。

村岸 理美
監修者村岸 理美LIMO&ファイナンス編集部記者株式会社モニクルリサーチ

家計金融資産の過半数を占めていた現預金が投資へと回り始めたことは、日本経済において非常に大きな転換点と言えます。

富裕層がオルタナティブ資産や現物資産にまで分散投資を進めているように、インフレ時代においては「持たないリスク」を考慮したポートフォリオの構築が不可欠です。ご自身のリスク許容度を正確に把握し、長期的な視点で資産を分散させることが、これからの時代を生き抜く鍵となるでしょう。

参考資料

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神田 翔平ファイナンシャルアドバイザー/一種外務員資格/FP2級
村岸 理美LIMO&ファイナンス編集部記者株式会社モニクルリサーチ

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