【記者の視点】データが浮き彫りにする、女性のシビアな「年金格差」
日々、さまざまな経済データやマネーニュースを追いかけていると、全体の「平均値」の裏に隠されたシビアな現実にハッとさせられることがあります。
今回は男性の年金事情を中心に見てきましたが、女性の厚生年金の実態もその一つです。
【男女別】厚生年金保険(第1号)受給額分布から見る個人差・男女差
厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、女性の厚生年金の平均受給額は「月額約11万1413円」にとどまり、男性(16万9967円)に比べて約6万円も低い水準です。
月15万円以上の厚生年金を受け取っている女性に至っては、全体のわずか12.3%しかいません。
結婚や出産、育児といったライフイベントで働き方を変えることの多い女性は、データで見ても将来の年金受給額が少なくなる傾向が顕著に表れています。
経済や物価の動向を見ていると、「配偶者の年金があるから大丈夫」と楽観視できる時代とは言い難いでしょう。
女性自身も自らのリアルな見込額を把握し、ボーナスなどのまとまった資金が入るタイミングで、NISAなどを活用した「自分名義の資産形成」を進めておくことが、これからの時代を生き抜く防衛策になると言えそうです。
関連タグ
証券外務員二種・相続診断士。早稲田大学卒。官公庁の一次資料分析に基づく「お金と暮らし」の記事を執筆。15年の書籍校閲経験をいかした確かなファクトチェック力が強み。家族の認知症介護の経験も交え、これから介護に向き合う読者の暮らしがより良くなるような、リアルで信頼できる情報をお届けします。
PROFILE
【保有資格】 二種外務員資格(証券外務員二種)、相続診断士、認知症介助士
【経歴】 早稲田大学第一文学部卒。15年以上の書籍校閲経験で培ったファクトチェック力を武器に、現在は金融メディア『LIMO』で編集・執筆を担当。官公庁の一次データを読み解く分析記事を得意とする。長年の紙媒体で培った編集力と、自身の家族介護の実体験を掛け合わせ、「お金とくらし」にまつわるリアルで信頼性の高い情報を読者目線で発信している。