「40歳代、元証券会社社員のおひとりさま」が行っている「おすすめの老後に向けた行動」3つ
ここまでみてきた状況をふまえて、40歳代・50歳代のうちに老後に向けて行いたいことを元証券会社出身で40歳代、おひとりさま筆者が解説します。
毎年、誕生月には「自分の年金見込み額」を調べる
老後資金を貯める意識が最も上がったのは、自分の年金見込み額をねんきんネットで調べたときのことでした。ねんきんネットでは自身の年金見込み額の資産を見ることができますので、月いくら年金がもらえる見込みなのか、見てみてください。
実際にはそこから基本的に税金や社会保険料が引かれた上で、老後生活することになります。また、年金額は毎年度、改定されます。少子高齢化の現代、年金見込み額よりも実際の年金額が少なくなる可能性も考えられます。
自分の年金見込み額がわかれば、生活費は黒字か、赤字ならいくら赤字になるかの目安がわかるでしょう。そこから貯蓄は生活費の補填だけでいくら必要か、それ以外に家電の買い替えや旅行にレジャー、介護など特別費用はいくらか算出でき、「自身に必要な老後資金額」が明確化できます。
何をするにもモチベーションと明確な目標は必要ですから、まずは年金見込み額を調べることをおすすめします。なお、筆者は毎年誕生月にねんきんネットを見て、老後資金へのモチベーションを維持しています。
ねんきんネットでは働き方や収入、働く年齢が変わった場合のシミュレーションもできるので、キャリアを考えながら試算するのもおすすめです。
情報を幅広しく収集し、メリット・デメリットを挙げ、シミュレーションする
おひとりさまだからこそ筆者が重視しているのは情報を幅広く収集することです。
たとえばお金に関する情報だと、最近では2024年に新NISAがはじまりました。投資は損をするリスクがありますから、「怖い」「投資って難しくてめんどくさそう」という先入観は抱きがちです。しかし国の制度ですから、怖いという気持ちはもっても一度情報を調べてみるといいでしょう。
まずはどのような制度であり、どのようなリスクがあり、メリット・デメリットがあるのかを調べます。調べるなら金融庁など省庁のページで調べるといいでしょう。その上でどんなものにもメリット・デメリットはありますから、必ず両方洗い出してみるのがコツです。
新NISAの中でも初心者向けに人気なのが積立投資ですが、実際に取り入れた場合「月の積立額、年利、積立期間」ごとの金額はいくらになるのかシミュレーションしてみましょう。ここまで行うことで、具体的なイメージがつきやすくなります。
もちろんリスク許容度は人それぞれ。調べる中で、「自分はこのリスクはとれない」というのが金額、金融商品、投資方法などで出てくるでしょう。自身のリスク許容度の中で行うことが大切です。
お金に関しては制度改正や新たな制度がはじまる場合もありますから、日々情報のアンテナを高く持ち、具体的に考えてみるといいでしょう。
複数の選択肢を用意しておく
おひとりさまだからこそ、収入に関しては複数の選択肢をもっておくと安心です。たとえば自分で働くことによる収入のほか、資産運用を取り入れると「お金に働いてもらう」ことができるので、資産を増やす選択肢が増えます。
資格の勉強やスキルアップなど、仕事だけで選択肢が複数持てる場合もあるでしょう。資産運用についても投資方法は一括投資・積立投資とありますし、債券や投資信託、株式、保険など金融商品や投資対象もさまざまですから、それぞれのリスク・リターンをみて行うことで選択肢をさらに広げることも可能です。
いずれにしても慣れるまでには、そして自分のものにするまでは一定時間がかかるもの。できれば早くから選択肢を増やす方法を考え、実際に試して慣れておくといいでしょう。
まとめにかえて
今回みてきたように、40歳代・50歳代の貯蓄には中央値で100万円台という目安がありつつも人によって幅があります。
ご紹介したようにまずはねんきんネットをみて老後の必要額を出し、自身のリスク許容度に合った対策も取り入れて、複数の老後資金対策をとりいれることで、老後への不安も少し和らぐでしょう。いま、できることから考えてみてください。
参考資料
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野村證券株式会社出身。FP2級・証券外務員一種を保有。国内外株式、投資信託、債券、保険商品まで幅広い資産運用に精通し、現在は経済メディア『LIMO』編集長として記事も執筆。
PROFILE
東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)を保有し、支店にて国内外株式、投資信託、債券、保険商品などの販売を通じて資産運用コンサルティング業務に従事。特に投資信託や株式、債券などを用い、顧客ニーズにあわせた丁寧でわかりやすい資産運用提案が強み。
2024年より株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~』の編集長であり、LIMOでも記事を執筆している。