【65歳の年金は月いくら?】厚生年金は「14~15万円台」国民年金は「6万円台」、60~89歳の平均受給額を1歳刻みで確認
miya227/Shutterstock.com
執筆者長井 祐人一種外務員資格
08:28
【65歳の年金は月いくら?】厚生年金は「14~15万円台」国民年金は「6万円台」、60~89歳の平均受給額を1歳刻みで確認
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証券会社で個人のお客様の資産運用をお手伝いしてきた経験から言えるのは、年金は「知っているつもり」で見落としが起きやすいテーマだということです。

私自身、若いころに十分な下調べをせずに金融商品を購入して損失を出した経験があり、それ以来「まず仕組みを確認する」ことの大切さを痛感しています。

年金でつまずかないための視点は、大きく3つに整理できます。1つ目は、公的年金が「国民年金」と「厚生年金」の2階建てで成り立っていること。2つ目は、平均額はあくまで目安であり、受給額は現役時代の働き方によって一人ひとり異なること。3つ目は、通知される額は額面であって、税や社会保険料を差し引いた手取りはそれより少ないことです。

厚生年金と国民年金の仕組み

厚生年金と国民年金の仕組み
日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」をもとにLIMO&ファイナンス編集部作成
厚生年金と国民年金の仕組み

「自分は将来、年金をいくら受け取れるのか」——老後の生活設計を考えるうえで、まず押さえておきたいのがこの問いです。

その手がかりになるのが、いまのシニア世代が実際に受け取っている平均額です。

現在の65歳から69歳の平均受給月額を見ると、厚生年金は14万円から15万円台、国民年金は6万円台となっています。

さらに2026年度は、国民年金(基礎年金)が1.9%、厚生年金(報酬比例部分)が2.0%引き上げられました。

本記事では、60歳から89歳までの厚生年金・国民年金の平均月額を、1歳刻みの一覧表で整理します。

あわせて、年金から天引きされる税や社会保険料、そして年代別の住民税の課税状況についても確認していきます。

国民年金・厚生年金、「2026年6月15日から増えます」改定額をみる

公的年金の年金額は、賃金や物価の動きを反映して年度ごとに見直されます。2026年度は、前年度から国民年金(基礎年金)が 1.9%、厚生年金(報酬比例部分)が2.0%の引上げとなります。

この改定率は、すでに6月に支給される「4月・5月分の年金」から適用されます。すでに年金を受給している人には、6月の支給タイミングに合わせて日本年金機構から新しい年金額が記載された通知書類が届きます。

2026年度「国民年金の満額&厚生年金モデル夫婦世帯の年金額」

令和8年4月分(6月15日(月曜)支払分)からの年金額

令和8年4月分(6月15日(月曜)支払分)からの年金額
令和8年4月分(6月15日(月曜)支払分)からの年金額

2026年度の国民年金と厚生年金の年金額例

  • 国民年金(老齢基礎年金(満額):1人分)(※1):7万608円
    厚生年金:(夫婦2人分)(※2):23万7279円

※1 昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金の満額は月額7万408円(対前年度比+1300円)
※2 厚生年金は「男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)」で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準

6月に届く「年金額改定通知書・年金振込通知書」

すでに年金を受給している人に、毎年6月に日本年金機構から届くのが「年金額改定通知書」「年金振込通知書」です。

年金額改定通知書:今年度(4月分以降)の年金額がいくらになったかが分かります。

年金振込通知書:年金から天引き(特別徴収)される税金や社会保険料の内訳と、実際に振り込まれる手取り額(振込額)が記載されています。

年金からの天引き内容が分かる「年金振込通知書」

「年金振込通知書」

「年金振込通知書」
「年金振込通知書」

老齢年金から天引きされる税や社会保険料

  • 介護保険料
  • 公的医療保険(国民健康保険・後期高齢者医療制度)の保険料
  • 個人住民税および森林環境税
  • 所得税および復興特別所得税

このように、年金からも、現役時代と同様に介護保険料、医療保険料、住民税、所得税など特別徴収(天引き)されるお金があります(※)。

「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認できるのはあくまで「額面の見込み額」であり、手取り額はそれより少ない点に注意が必要です。老後の資金計画は、この手取りベースで見積もっておくと、実際の暮らしとのズレを防ぎやすくなります。

※ただし、年金の受給額が年額18万円未満の場合など、年金からの天引きとならないケースもあります。

国民年金・厚生年金、60歳から69歳まで平均年金月額【年金一覧表】

ここからはいまのシニア世代が実際どの程度の老齢年金を受け取れているかを見ていきましょう。

厚生年金と国民年金の「各年齢(1歳刻み)」の平均年金月額を、年齢層の一覧表形式で確認します。

なお、記事内で紹介する厚生年金の月額には、国民年金の月額部分が含まれています。

【厚生年金一覧表】60歳代の平均月額《1歳刻みで見る》

60歳代の厚生年金額

60歳代の厚生年金額
60歳代の厚生年金額
  • 60歳:9万9664円
  • 61歳:10万4455円
  • 62歳:10万9323円
  • 63歳:6万8758円
  • 64歳:8万3901円
  • 65歳:14万9862円
  • 66歳:15万2378円
  • 67歳:15万2356円
  • 68歳:15万2709円
  • 69歳:15万1284円

【国民年金一覧表】60歳代の平均月額《1歳刻みで見る》

60歳代の国民年金額

60歳代の国民年金額
60歳代の国民年金額
  • 60歳:4万5186円
  • 61歳:4万6371円
  • 62歳:4万7784円
  • 63歳:4万7258円
  • 64歳:4万7896円
  • 65歳:6万1240円
  • 66歳:6万1369円
  • 67歳:6万1345円
  • 68歳:6万1293円
  • 69歳:6万978円

65歳~69歳の平均年金月額は、厚生年金14~15万円台、国民年金6万円台です。

64歳までは、繰上げ受給(※1)を選んだ人や、特別支給の老齢厚生年金(※2)の報酬比例部分のみを受給している人の年金額です。そのため、厚生年金・国民年金ともに平均年金月額は65歳以降よりも少なめです。

※1 繰上げ受給:老齢年金を60歳~64歳までで前倒しして受け取ること。繰上げた月数に応じて年金が減額(0.4%/月)され、一度決まった減額率は生涯変わりません。
※2 特別支給の老齢厚生年金:昭和60年の法改正により厚生年金の受給開始年齢が60歳から65歳に引き上げられた際、受給開始年齢を段階的に引き上げるために設けられた制度。年齢など一定条件を満たす場合に受け取ることができます。

国民年金・厚生年金、70歳から79歳まで平均年金月額【年金一覧表】

続いて、70歳代の各年齢の年金月額を見ていきます。

【厚生年金一覧表】70歳代の平均月額《1歳刻みで見る》

70歳代の厚生年金額

70歳代の厚生年金額
70歳代の厚生年金額
  • 70歳:15万455円
  • 71歳:14万8371円
  • 72歳:14万6858円
  • 73歳:14万5583円
  • 74歳:14万7774円
  • 75歳:15万1410円
  • 76歳:15万1241円
  • 77歳:15万962円
  • 78歳:15万862円
  • 79歳:15万3115円

【国民年金一覧表】70歳代の平均月額《1歳刻みで見る》

70歳代の国民年金額

70歳代の国民年金額
70歳代の国民年金額
  • 70歳:6万1011円
  • 71歳:6万770円
  • 72歳:6万234円
  • 73歳:6万32円
  • 74歳:5万9813円
  • 75歳:5万9659円
  • 76歳:5万9555円
  • 77歳:5万9349円
  • 78歳:5万9124円
  • 79歳:5万8676円

70歳代の平均年金月額は、厚生年金で14~15万円台、国民年金で5~6万円台でした。

国民年金・厚生年金、80歳から89歳まで平均年金月額【年金一覧表】

次に、80歳代の各年齢の年金月額を見ていきましょう。

【厚生年金一覧表】80歳代の平均月額《1歳刻みで見る》

80歳代の厚生年金額

80歳代の厚生年金額
80歳代の厚生年金額
  • 80歳:15万3729円
  • 81歳:15万5460円
  • 82歳:15万7744円
  • 83歳:15万9994円
  • 84歳:16万2555円
  • 85歳:16万3947円
  • 86歳:16万5577円
  • 87歳:16万5557円
  • 88歳:16万6200円
  • 89歳:16万6767円

【国民年金一覧表】80歳代の平均月額《1歳刻みで見る》

80歳代の国民年金額

80歳代の国民年金額
80歳代の国民年金額
  • 80歳:5万8623円
  • 81歳:5万8269円
  • 82歳:5万8003円
  • 83歳:5万7857円
  • 84歳:5万9675円
  • 85歳:5万9425円
  • 86歳:5万9228円
  • 87歳:5万9204円
  • 88歳:5万8756円
  • 89歳:5万8572円

80歳代の平均受給額は、厚生年金が15万円~16万円台、国民年金が5万7000円~9000円台です。

ただし、ご紹介したデータはあくまでも「各年齢の平均」です。実際の年金額は、現役時代の働き方や年金保険料の納付状況により、一人ひとり異なります。平均額はあくまで目安ととらえ、下調べを兼ねて、ご自身の記録を早めに確認しておくことをおすすめします。

【住民税の課税状況】「60歳代から一変?」シニア世代で進む「非課税化」の傾向

厚生労働省「令和6年国民生活基礎調査」から、年代別の住民税課税世帯の割合を見ていきます。

【一覧表】住民税課税世帯の年代別割合

出所:厚生労働省「令和6年国民生活基礎調査」(第131表)をもとにLIMO編集部作成

  • 30〜39歳:87.5%
  • 40~49歳:88.2%
  • 50~59歳:87.3%
  • 60~69歳:79.8%
  • 70~79歳:61.3%
  • 80歳以上:52.4%
  • 65歳以上(再掲):61.1%
  • 75歳以上(再掲):54.4%

※全世帯数には、非課税世帯及び課税の有無不詳の世帯が含まれます。
※総数には、年齢不詳の世帯が含まれます。
※住民税課税世帯には、住民税額不詳の世帯が含まれます。

住民税が課税される世帯の割合は、年代とともに変化しています。

30~50歳代では9割弱が課税世帯ですが、60歳代では79.8%、さらに65歳以上では61.1%、75歳以上では54.4%と、高齢になるほど課税世帯の割合は顕著に下がっていきます。

まとめ

公的年金は「国民年金」と「厚生年金」の2階建てで成り立ち、受け取れる額は現役時代の働き方や加入期間によって変わります。

2026年度は国民年金が1.9%、厚生年金が2.0%引き上げられ、モデル夫婦世帯の年金額は23万7279円と示されています。

もっとも、この平均額はあくまで目安にすぎません。

65歳から69歳の平均月額は厚生年金が14万円から15万円台、国民年金が6万円台ですが、実際の金額は一人ひとり異なります。

さらに、通知される額は額面であり、税や社会保険料が天引きされる点も見落とせません。

まずは「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で、ご自身の見込み額を確認するところから始めてみてください。

参考資料

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