7月に入り、気がつけば一年の半分が過ぎましたね。初夏の爽やかな風が心地よい季節ですが、シニア世代の家計に直結する「医療費制度の変更」が令和8年度(2026年度)に行われるのをご存知でしょうか。筆者はファイナンシャルプランナーとして様々な世代の方の家計相談に応じてきましたが、とりわけシニア世代のお客様からは「医療費の負担が増えると生活が苦しくなる」という切実な声も耳にすることがあります。
今回は、75歳からの「後期高齢者医療保険料」の値上げや、全世代に関わる「高額療養費制度」の見直しについて、家計を守る新制度のメリットも含めて分かりやすく解説します。
【75歳以上の医療保険料】令和8年度は「月7989円」の見込み
後期高齢者医療制度の令和8・9年度の保険料率について
令和8・9年度の後期高齢者医療保険料(医療分)は、一人当たり全国平均で月額7989円となる見込みです。これは令和6・7年度の7411円から578円(7.8%)の増加となります。
負担増の主な理由は「医療費の増加」と「負担割合の引き上げ」
今回の改定では、医療給付費の増加などに伴う保険料(医療分)の引き上げに加え、「子ども・子育て支援金」の新しい支援金制度の導入による上乗せが見込まれています。
保険料が上昇する主な要因は、一人当たり医療給付費が約4.89%増加することや、医療給付費のうち後期高齢者が負担する割合が13.27%へ引き上げられたことです。一方で、過去の剰余金の活用や財政安定化基金からの交付を通じて、保険料の急激な増加を抑える工夫もされています。
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日本生命出身で生命保険・損害保険の実務に長年従事。CFP®・FP1級を保有。現在はLIMO編集部にて官公庁の一次情報を基にした信頼性の高い記事を執筆・監修。J-FLEC認定アドバイザーとしても活動。
PROFILE
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。