【新NISA】50歳からはじめて65歳まで「毎月5万円」を積立投資したらいくらかシミュレーション。「何歳から」より、「何年間」積み立てるか考えよう
出所:Yamatatsu/shutterstock.com
執筆者松本 真奈ファイナンシャルアドバイザー/一種外務員資格/FP2級
監修者宮野 茉莉子LIMO&ファイナンス編集部 副編集長
15:00
 【新NISA】50歳からはじめて65歳まで「毎月5万円」を積立投資したらいくらかシミュレーション。「何歳から」より、「何年間」積み立てるか考えよう
出所:Yamatatsu/shutterstock.com

新NISAがはじまったのは2024年。通常、利益に対してかかる税金が非課税となるNISA制度の拡充は嬉しいものの、「もっと早く制度として出てほしかった」「今から初めても遅くないの?」と悩む方も少なくありません。

特に50歳代の方は老後を目の前にして老後資金に悩むものの、今から投資をしても意味があるのかと思われる人もいるでしょう。筆者はこれまで幅広い世代の方のライフプランニングや個人向け資産運用のコンサルティングを行ってきましたが、「老後資金を準備するには遅すぎるのでは…」と悩む方の声も聞いてきました。

本記事では、そう悩む方に向けて新NISAを活用したシミュレーションをご紹介します。50歳から65歳までの15年間、毎月5万円の積立投資を継続した場合、最終的な資産額は一体いくらになるのでしょうか。具体的な運用額のシミュレーションを通じて、今からできる老後への備えを考えてみましょう。

新NISAの基本をおさらい

はじめに、新NISA制度の基本的な仕組みについて確認していきましょう。

新NISAは、投資で得た利益(運用益)にかかる約20.315%の税金が非課税になる国の税制優遇制度です。

この制度は2014年に始まりましたが、2024年に大幅な見直しが行われ、より使いやすい「新NISA」として生まれ変わりました。

新NISAの2つの柱「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の特徴を解説

【新NISA】「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の特徴

【新NISA】「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の特徴
【新NISA】「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の特徴

 

新NISAの「成長投資枠」

  • 1年間に投資できる上限額は240万円です。
  • 非課税で資産を保有できる期間に制限はありません。
  • 上場株式や投資信託など、幅広い商品が投資対象となります。

新NISAの「つみたて投資枠」

  • 1年間に投資できる上限額は120万円です。
  • 非課税で資産を保有できる期間は無期限です。
  • 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託やETFが対象です。

※非課税保有限度額は1800万円(うち成長投資枠は1200万円)

※売却した非課税枠は翌年以降復活します

新NISAの最も大きな魅力は、投資によって得られる「売却益」や「配当金」に通常かかる約2割の税金が、一切かからなくなる点にあります。

利益をまるごと受け取れるため、これから資産形成を始めようと考えている方にとって新NISAは活用を検討したい制度です。

さらに「つみたて投資枠」と「成長投資枠」は併用できるので、ご自身のライフプランや資金の状況に合わせて、柔軟な運用スタイルを選ぶことができます。

年齢やライフスタイルごとに併用したり、片方のみを利用したりと、自由道の高い運用ができるでしょう。だからこそ、自分でしっかりと金額や運用方法、投資商品を考える必要はあります。

【新NISA】50歳からはじめて65歳まで「毎月5万円」を積立投資した場合はいくらか資産をシミュレーション

それでは、実際に新NISAを活用して運用した場合、資産がどのくらいになるのか、具体的な条件を設定してシミュレーションを見ていきましょう。

投資期間は50歳から65歳までの15年間とし、毎月の積立金額は5万円、想定する運用利回りは年1%~5%の範囲での試算となります。

シミュレーション結果:毎月5万円を15年間、年利1~5%で運用した場合の資産額

【新NISA】想定利回り別「月5万円」積立投資シミュレーション結果

【新NISA】想定利回り別「月5万円」積立投資シミュレーション結果
出所:金融庁「つみたてシミュレーター」をもとにLIMO編集部作成
【新NISA】運用利回り別「月5万円」積立投資シミュレーション結果

【月5万円×15年間の積立投資】年利ごとのシミュレーション(投資元本900万円)

  • 年利1%の場合:970万6000円
  • 年利2%の場合:1048万6000円
  • 年利3%の場合:1134万9000円
  • 年利4%の場合:1230万5000円
  • 年利5%の場合:1336万4000円

投資元本900万円に対して、年利1%から2%で運用できたとすると、15年後の資産額は約1000万円前後に達する見込みです。

もし年利4%で運用できれば資産は約1200万円に、年利5%であれば1300万円を超える資産を築ける計算になります。元本900万円に対して、300~400万円の利益が出るわけですから、時間を味方につけ、コツコツ積み立てることによる成果を感じるモノでしょう。

ただし、これらのシミュレーションはあくまで想定利回りに基づくものであり、損をする可能性もあれば、運用成果は最後にならなければわかりません。

大切なのはまず自身のリスク許容度を考えること。一括投資に比べれば、積立投資は買い付ける時期を分散できるので、長期間続けることでリスクを権限できる可能性があります。それ以外にも投資対象や金融商品、積立金額など、自身が長く続けられる範囲を考えてみましょう。

「何歳から」積み立てるより、「何年間」積み立てるかで考える

「50歳から積み立てる」と考えると、遅いかもと思うかもしれません。それよりも「何年間積み立てを続けるか」で考えてみましょう。

たとえば一般的な年金受給開始年齢は65歳から。50歳から65歳までと考えると15年間となり、年利別には先ほどの運用成果となりました。

65歳以降も運用を続ける方も少なくありません。資産運用はリスクがありますが、一方で資産が増える可能性もあり、「お金に働いてもらう」という視点もあります。現代は長く働き続ける方もいますが、何歳まで元気に働けるかは誰しもわからないもの。リタイアした後でも運用を続けることでお金に働いてもらい、資産を増やすことは可能です。

65歳以降も運用を続ける場合、たとえば50歳から70歳までなら20年間になりますし、55歳から75歳まで続けても20年間、80歳まで続ければ20年以上の積立となります。

新NISAのよいところは、いつでも一部取り崩しができるところ。長い人生、取り崩す局面があっても、運用を継続するという方法もあるでしょう。

もちろん年齢については、「その年齢に合ったリスク許容度の中で運用をする」という点で考えることは重要です。具体的なライフプランも描きながら考えてみるといいでしょう。

老後の暮らしを考えながら、時間を味方につけた運用も考えてみよう

今回は、50歳代から始めるNISAについて確認してきました。

積立投資は基本的に上がったり下がったりをする「投資信託」の運用がメインとなるため、長期間の継続がリスクを抑えるポイントとなります。「今の年齢からじゃ遅いのでは」と何もしないままではなく、「継続をできるだけ長くやっていく」という視点をもってみるのもひとつでしょう。

それには具体的な老後の暮らしもあわせて考えたいところ。何歳まで働くか、年金は何歳から受け取るか、今のままだと老後資金はいくらになるのか…など、これを機に老後の生活やお金について具体的に考えてみてはいかがでしょうか。

参考資料

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松本 真奈ファイナンシャルアドバイザー/一種外務員資格/FP2級
宮野 茉莉子LIMO&ファイナンス編集部 副編集長

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