この記事はここがポイント
- 三菱HCキャピタル(8593)の個人向け5年債「第31回無担保社債」の利率、年2.642%に決定
- 発行総額は220億円、年限5年、格付けはR&IおよびJCRともにAA評価
- 申込期間は2026年8月31日から9月9日まで
28日、三菱HCキャピタル(8593)の個人向けの5年債(第31回無担保社債)が利率2.642%で条件決定しました。
仮条件レンジの2.200%~3.000%の中央付近(やや上限寄り)に着地しました。
三菱HCキャピタル債の発行要項
- 銘柄名:三菱HCキャピタル株式会社第31回無担保社債(社債間限定同順位特約付)
- 発行総額:220億円
- 年限:5年
- 利率(税引前):年2.642%
- 利払日:毎年3月10日、9月10日
- 各社債の金額:100万円
- 発行価格・償還金額:額面100円につき100円
- 条件決定日:2026年8月28日
- 申込期間:2026年8月31日~9月9日
- 払込期日:2026年9月10日
- 償還期限:2031年9月10日
- 格付け:AA(R&I)/AA(JCR)
- 引受会社(引受額):三菱UFJモルガン・スタンレー証券(150億円)/大和証券(20億円)/SMBC日興証券(15億円)/みずほ証券(15億円)/野村証券(10億円)/東海東京証券(5億円)/岡三証券(5億円)
三菱HCC債の発行要項
同じノンバンクセクターの直近発行条件対比で高い仕上がりに
三菱HCキャピタルはリース・ファイナンス事業を手がけるノンバンクです。
同じノンバンクセクターで直近に条件決定した銘柄として、信販・クレジットカード大手クレディセゾンの5年債と、リース系のNECキャピタルソリューションの4年債を比較対象に取り上げます。
NECキャピタルソリューションは三菱HCキャピタルと同じリース系ノンバンクで業態は近いものの年限が4年と異なるため、年限がそろう5年債のクレディセゾンも合わせて並べました。
クレディセゾン第121回無担保社債(7月17日条件決定)
- 年限:5年
- 利率:2.448%(税引前)
- 発行総額:100億円
- 最低投資金額:10万円以上10万円単位
- 格付け:A+(R&I)/AA-(JCR)
NECキャピタルソリューション第31回無担保社債(5月22日条件決定)
- 年限:4年
- 利率:2.36%(税引前)
- 発行総額:100億円
- 最低投資金額:10万円以上10万円単位
- 格付け:A-(R&I)/A(JCR)
3社を並べると、利率は三菱HCキャピタルの2.642%が最も高く、クレディセゾンの2.448%を0.194%、NECキャピタルソリューションの2.36%を0.282%、それぞれ上回りました。
一方で格付けは、三菱HCキャピタルのAA/AAが、R&Iを2~3ノッチ、JCRを1~3ノッチ上回り、3社のなかで最も高くなっています。
格付けが最も高い銘柄の利率が最も高くなるという、一見すると直感に反する結果になった背景として金利環境の変化が大きく、先行2銘柄の起債時よりもベース金利が上昇したことが挙げられます。
個人向け国債の固定5年も6月の1.86%から8月には2.06%まで上昇するなど、この間に市場金利そのものが上昇局面をたどっており、条件決定のタイミングが後になるほど、その時点の実勢金利を反映して利率が高めに出やすい地合いだったといえます。
NECキャピタルソリューション債はそもそも年限が4年と三菱HCキャピタル債(5年)より1年短いため、年限が長いほうが利率が高くなるという単純な年限差という要因もあります。
検討にあたっての注意点は「100万円単位」
最低投資金額の違いも投資を検討するうえでのポイントの一つです。
クレディセゾン・NECキャピタルソリューションはいずれも10万円以上10万円単位だったのに対し、三菱HCキャピタル債は100万円以上100万円単位となっています。
三菱HCキャピタル債は10倍の資金がなければ購入できない設計になっており、「まとまった資金を5年の間、振り向けられるか」という点で初心者よりも資金に余裕のある中上級者向けの商品と位置づけられます。
申込みを検討する際は、利率の高さだけでなく、この最低投資金額が自身の資金計画に見合っているかもあわせて確認しておくことが大切です。
参考資料
免責事項
- 本記事は一般的な情報提供のみを目的としており、特定の株式の購入や売却について助言や推奨するものではありません。
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フィスコなどの金融専門誌出身。10年以上にわたり日経QUICKやブルームバーグ等で機関投資家向けの債券市場記事を執筆。企業調査レポートや決算などIR情報の発信に精通し、現在は経済メディア『LIMO』編集部で記事を執筆。
