NISAで運用すると「利益にかかる約20%の税金」がゼロになり、利益が丸ごと手元に残る
シミュレーションに入る前に、NISAの非課税メリットを確認しておきましょう。
通常の課税口座では、運用で生じた利益(売却益・分配金)に対して20.315%の税金がかかります。
NISAでは、この20%超の税金が0円になります。
利回りが高ければ高いほど、NISAの恩恵は大きくなります。
- 利益が100万円の場合 → NISA:100万円まるごと手元に / 課税口座:約79.7万円(税金約20.3万円)
- 利益が500万円の場合 → NISA:500万円まるごと手元に / 課税口座:約398.4万円(税金約101.6万円)
- 利益が1000万円の場合 → NISA:1000万円まるごと手元に / 課税口座:約796.9万円(税金約203.2万円)
「利益が大きいほど、税金で持っていかれる金額も大きくなる」。この当たり前の事実が、長期・高利回り運用においては数百万円単位の差になって現れます。
シミュレーション①夢のケース:「もし年率19%が続いたら」
まず、設定来の年平均利回り(約19%)がそのまま20年間続いたと仮定した場合を試算します。
条件:月5万円を20年間積立×年率19%
NISA積立投資シミュレーション
- 元本:1200万円
- 運用収益:9562万円
- 最終資産額:1億762万円
- NISAで運用した場合の手取り収益:9562万円(税金0円)
- 課税口座で運用した場合の手取り収益:約7619万円(税金約1943万円)
- NISAと課税口座の差額:約1943万円
上記は、あくまで年率19%が20年間一直線に続いた場合の”夢のシナリオ”です。
現実の投資でこのような経路をたどることは、まずないと考えてよいでしょう。
良い年があれば、悪い年もある。下落の年に保有を続けられるかどうかが、長期投資の現実です。
シミュレーション②現実的なケース:「年率5%〜7%で考える」
国際分散投資の長期リターンとして、金融の世界でよく使われる目安は年率5〜7%程度です。
過去の世界株式の平均的な実績を参考にした水準で、「好調すぎず、悲観的すぎない」現実的なシナリオとして、こちらの数字を使うことをおすすめします。
条件:月5万円を20年間積立×年率5%
NISA積立投資シミュレーション
- 元本:1200万円
- 運用収益:829万円
- 最終資産額:2029万円
- NISAで運用した場合の手取り収益:829万円(税金0円)
- 課税口座で運用した場合の手取り収益:約661万円(税金約168万円)
- NISAと課税口座の差額:約168万円
条件:月5万円を20年間積立×年率7%
NISA積立投資シミュレーション
- 元本:1200万円
- 運用収益:1338万円
- 最終資産額:2538万円
- NISAで運用した場合の手取り収益:1338万円(税金0円)
- 課税口座で運用した場合の手取り収益:約1066万円(税金約272万円)
- NISAと課税口座の差額:約272万円
年率19%という実績を見せているいま、オルカンホルダーにとって年率5〜7%は地味な数字に見えるかもしれません。
しかし、仮に20年間、平均して年率5%または7%で運用できれば、元本1200万円に対して最終的に829万〜1338万円の利益が積み上がるのですから、十分に魅力的な水準といえます。
三菱UFJ銀行・三井住友信託銀行で15年以上のキャリアを築き、自身も20年以上の投資経験を持つ。現在は株式会社モニクルリサーチが運営する『LIMO』でお金に関する記事を企画・執筆・監修中。
