【2026年最新】もしパートナーに先立たれたら遺族年金はいくら?《3パターンでシミュレーション》
Raimundo/shutterstock.com
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【2026年最新】もしパートナーに先立たれたら遺族年金はいくら?《3パターンでシミュレーション》

2028年に「遺族厚生年金」が大きく変わる。一生涯の給付が“5年に短縮”されるケースとは?

執筆者熊谷 良子編集記者
14:06
 【2026年最新】もしパートナーに先立たれたら遺族年金はいくら?《3パターンでシミュレーション》
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日々のニュースで年金や物価の話題を見聞きするなかで、「もしパートナーに先立たれたら、これからの生活や年金はどうなるんだろう」と、ふと将来の家計に不安を感じたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

今年度(2026年度)の年金額は、基礎年金が1.9%、厚生年金が2.0%引き上げられています。

一方で、2028年には遺族厚生年金の有期給付化など、将来の生活に直結する大きな制度見直しも予定されており、今のうちから要点を知っておくことが大切です。

本記事では、経済メディアの編集記者として日々データと向き合っている筆者が、遺族年金の仕組みと受給額のリアル、そして今後の改正ポイントについてわかりやすく紐解いていきます。

万が一のときに備え、ご家族を守る知識としてお役立てください。

年金の基本、国民年金と厚生年金は「2階建て構造」

公的年金は、基礎部分となる「国民年金」と、上乗せ部分にあたる「厚生年金」から成り立つ2階建て構造です。

厚生年金と国民年金の仕組み

公的年金には「老齢」「障害」「遺族」の3種類の給付があります。

今回のテーマとなる「遺族年金」は、加入者が亡くなったときに残された家族が受け取れる給付。国民年金からの「遺族基礎年金」と、厚生年金からの「遺族厚生年金」の2階建て構造です。

2026年度、遺族年金の額

遺族基礎年金の年金額(令和8年4月分から)

遺族基礎年金の年金額(令和8年4月分から)
遺族基礎年金の年金額(令和8年4月分から)

①遺族基礎年金(2026年度)

  • 子のいる配偶者が受給する場合:年額84万7300円+子の加算額
  • 子が受給する場合:年額84万7300円+2人目以降の子の加算額

子の加算額

  • 第1子・第2子:それぞれ年間24万3800円
  • 第3子以降:1人あたり年間8万1300円

遺族基礎年金は、原則として「18歳到達年度末までの子」がいる家族が対象。子どもが全員18歳を過ぎると、遺族基礎年金の受給権は失われます。

②遺族厚生年金

故人が厚生年金に加入していた場合は、遺族基礎年金に加えて遺族厚生年金も受給できます。金額は「故人の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3」が基本です。

例えば故人の老齢厚生年金(報酬比例部分)が月10万円だった場合、遺族厚生年金は月7万5000円。これに遺族基礎年金や自身の老齢基礎年金を加えた額が、実際に受け取れる遺族年金となります。

③中高齢寡婦加算

子のない40歳〜65歳未満の妻には、遺族厚生年金に加えて「中高齢寡婦加算」(年額約60万円台)が上乗せされます。子育て期を過ぎた妻を経済的に支える制度です。

先立たれた妻・夫は年金がどう「減る」のか

ケース①:会社員の夫に先立たれた専業主婦の妻(子なし・65歳以上)

妻自身の老齢基礎年金は継続して受給できます。加えて、故人の老齢厚生年金の4分の3を遺族厚生年金として受給。

  • 生前:夫の厚生年金+妻の老齢基礎年金=月約22万7000円(片働きモデル)
  • 死亡後:妻の老齢基礎年金5万7582円+遺族厚生年金(夫の厚生年金報酬比例分×3/4)

単純化した試算でみると、死亡後の年金は生前世帯の6割前後まで縮小するケースが一般的です。

夫婦2人分あった生活費が、妻1人分の年金で回さなければならなくなります。

ケース②:共働き夫婦で妻に先立たれた夫(65歳以上)

夫の老齢厚生年金と老齢基礎年金は継続。妻の老齢厚生年金の4分の3を遺族厚生年金として受給できますが、「自身の老齢厚生年金と遺族厚生年金は両方受け取れない」という併給調整があります。

実際には、「自身の老齢厚生年金の満額」または「遺族厚生年金の満額」のいずれか多い方が受け取れる金額に。

共働き夫婦ほど、この併給調整の影響が大きくなります。

ケース③:子育て中の妻が夫に先立たれた場合

18歳未満の子がいる場合、遺族基礎年金(年額84万7300円+子の加算額)と遺族厚生年金の両方を受給できます。

子2人なら加算分は年間48万7600円プラスとなり、遺族基礎年金だけで年間約133万円受け取れる計算です。

ただし、子どもが全員18歳を超えると遺族基礎年金の受給権は失われ、以降は遺族厚生年金+中高齢寡婦加算のみとなります。

2028年4月以降、遺族厚生年金の制度はどう変わる?

さらに、遺族年金制度は2028年4月以降、大きな転換期を迎えます。

予定されている改正の大きな柱は、女性の就業率向上などに合わせた「遺族厚生年金の男女差の解消」です。

現在の仕組みでは、子どものいない配偶者が亡くなった場合、女性は「30歳以上で無期給付」となる一方、男性は「55歳未満は給付なし」と大きな差がありました。

しかし見直し後は男女共通のルールとなり、「60歳未満での死別は、原則5年間の有期給付」に統一されます(男性は2028年4月から、女性は20年かけて段階的に実施)。

給付が有期化される一方で、手厚くなる部分もあります。60歳未満の有期給付については収入要件(年収850万円未満)が廃止されるほか、「有期給付加算」や「死亡分割」によって受け取れる年金額自体は増額される予定です。

※60歳以上で死別された方や、すでに遺族年金を受け取っている方、2028年度に40歳以上になる女性などは、現行の仕組みから変更はありません。

さらに、遺族厚生年金の加算給付のひとつである「中高齢寡婦加算」も見直しの対象となり、段階的な縮小・廃止が予定されています。

まとめにかえて

パートナーに先立たれると、遺族年金を受け取れたとしても、世帯全体の年金収入は生前の6割前後まで縮小するのが一般的です。

住居費や光熱費などの固定費は急には減らせないため、家計へのインパクトは想像以上に大きくなります。

これまで見てきたように、遺族年金は基本部分と加算部分の両方で、将来の家計に直結する見直しが控えています。

まずは「ねんきん定期便」などを活用し、今のうちから万が一の際の家計をシミュレーションしておくことが大切です。

年金だけでは足りない部分を、生命保険や貯蓄でどうカバーするか。

元気なうちにご夫婦で話し合う時間を作り、心穏やかな老後の安心に繋げていきましょう。

参考資料

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熊谷 良子編集記者株式会社モニクルリサーチ

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