【寄付総額1.3兆円超】利用者1151万人突破!でも8割の人が《ふるさと納税》活用していない?「実質2000円」恩恵を最大限に受けるための2つの注意点
ayanonnon/shutterstock.com
パーソナルファイナンスニュース

【寄付総額1.3兆円超】利用者1151万人突破!でも8割の人が《ふるさと納税》活用していない?「実質2000円」恩恵を最大限に受けるための2つの注意点

本日総務省より発表された現況調査結果で判明した「大都市から流出する多額の税収とは?」FPが解説

執筆者徳田 椋ファイナンシャルアドバイザー/一種外務員資格/FP2級
監修者村岸 理美LIMO&ファイナンス編集部記者
19:30
【寄付総額1.3兆円超】利用者1151万人突破!でも8割の人が《ふるさと納税》活用していない?「実質2000円」恩恵を最大限に受けるための2つの注意点
ayanonnon/shutterstock.com

この記事はここがポイント

  • ふるさと納税は利用者1151万人ながら8割が未活用、令和7年度の寄付総額は過去最高の1兆3314億円。
  • 実質2000円で最大限の恩恵を得るには、寄付上限額の確認とワンストップ特例または確定申告の手続きが重要。
  • 自治体側は寄付総額の47.9%を経費に充て、大都市圏の税収が減少する課題。

筆者はFP(ファイナンシャルプランナー)です。日々、働き世代のお客様からお金のご相談を受ける中で、「ふるさと納税はお得と聞くけれど、なんだか難しそうで…」というお声をよく耳にします。

実は私も、FPになる前は「手続きが面倒そう」と敬遠していた一人でした。

しかし、利用者数が1151万人を突破しすっかり定着した「ふるさと納税」は、一度仕組みを知れば本当にシンプルで家計に優しい制度です。ただし、手続きを忘れるとせっかくの税金控除が受けられません。本日7月31日に総務省から発表された現況調査結果とともに、専門用語を使わずに制度のしくみをわかりやすく解説します!

【寄付総額1.3兆円超】利用者1151万人突破!でも8割の人が《ふるさと納税》活用していない?

2026年7月31日総務省が発表した「ふるさと納税に関する現況調査結果(令和8年度実施)」によると、令和7年度のふるさと納税の受入額(全国の自治体への寄付総額)は約1兆3314億円、受入件数は約5963万件に達し、過去最高を更新しました。

ふるさと納税の受入額及び受入件数の推移(全国計)

ふるさと納税の受入額及び受入件数の推移(全国計)
ふるさと納税の受入額及び受入件数の推移(全国計)

また、令和8年度課税における控除適用者数も約1151万人にのぼります。

現況調査結果(令和8年度実施)を見ると、近年いかに急速に利用者が増えているかが分かります。しかし、これだけ普及しても実際の利用者は、個人住民税を納めている人全体の2割未満にとどまっているのが現状です。裏を返せば、まだ8割以上の人がこのお得な制度を活用していないということになります。

私のお客様でも、一度利用するとそのお得さに驚き、毎年リピートする方が割といる印象です。

8割以上の方がまだ利用していないのは、本当にもったいないと感じます。

自己負担は「実質2000円」恩恵を最大限に受けるための2つの注意点

「ふるさと納税」基本のしくみ

「ふるさと納税」基本のしくみ
「ふるさと納税」基本のしくみ

ふるさと納税は、応援したい自治体に寄付をすると、寄付額から2000円を引いた額が翌年の住民税や所得税から控除(=安くなること)され、さらに地域の特産品などの返礼品がもらえる非常にお得な制度です。

注意①「寄付上限額」を超えると全額自己負担に!

実質自己負担が2000円で済むのは、「ご自身の年収や家族構成に応じた寄付上限額の範囲内」で行った場合のみです。上限を超えて寄付をした分は全額自己負担となってしまうため、事前のシミュレーションが欠かせません。

ふるさと納税とは

ふるさと納税とは
ふるさと納税とは

注意②ワンストップ特例に間に合わなかったら「確定申告」を

税金の控除を受けるには、原則として確定申告が必要です。ただし、寄付先が5自治体以内の会社員などは「ワンストップ特例制度」を利用すれば、書類を郵送するだけで確定申告は不要になります。

もし昨年、6つ以上の自治体に寄付した方や、ワンストップ特例の申請期限(翌年1月10日)に間に合わなかった方は、確定申告による手続きが必要です。会社員などで寄附金控除(還付申告)のみを行う場合は翌年1月1日から5年間申告が可能ですが、忘れないうちに早めに手続きを済ませておくと安心です。至急、ご自身の状況を確認してみましょう。

「上限額の計算」と「期限内の手続き」の2つさえ押さえれば、決して怖い制度ではありません。ワンストップ特例の手続きを忘れてしまった方も、確定申告でしっかり取り戻しましょう。

【経費率47.9%】裏側に潜む課題とは?大都市から流出する多額の税収

令和7年度のふるさと納税における全国の受入額(寄付総額)は、約1兆3314億円にのぼります。

利用者にとって大変魅力的な制度ですが、自治体側には課題もあります。寄付を集めるための返礼品調達やポータルサイトへの支払経費などは、寄付総額の約47.9%(約6382億円)を占めており、自治体の手元に残る財源は約半分(52.1%、約6932億円)という状況です。

また、寄付先の自治体が潤う一方で、本来住んでいる自治体に入るはずだった税収が減少する側面もあり、特に大都市圏を中心に自治体間の課題として議論されています。

ふるさと納税受入額及び住民税控除額の上位20団体(市区町村別)

ふるさと納税受入額及び住民税控除額の上位20団体(市区町村別)
ふるさと納税受入額及び住民税控除額の上位20団体(市区町村別)

「住民税控除額」のランキングを見ると、横浜市、名古屋市、大阪市などの大都市圏で、多額の住民税が控除されている(=本来入るはずだった税収が減っている)ことが分かります。

私の地元である京都府宇治市をはじめ、地方が応援されるのは嬉しい反面、自治体の手元に残る財源や大都市の税収減は複雑な問題ですね。

利用する私たちも、お得な制度の裏側にある仕組みを知っておくことが大切です。

まとめにかえて

今回は、ふるさと納税の現状と実質2000円で恩恵を受けるための注意点、そして制度の裏側にある課題についてお伝えしました。

私自身、毎年出身地である宇治市のお茶を選んだり、家族で気になった自治体の特産品を探したりするのが年末の楽しみの一つになっています。

制度への賛否や税収流出の課題はあるものの、物価高と闘う私たち働き世代の家計にとっては、間違いなく力強い味方となる制度です。「難しそう」と迷っている方は、まずはご自身の「寄付上限額」をシミュレーションするところから始めてみてはいかがでしょうか。

村岸 理美
監修者村岸 理美LIMO&ファイナンス編集部記者株式会社モニクルリサーチ

働き世代の資産形成において、ふるさと納税のような節税制度の活用は非常に効果的な第一歩です。

投資や保険の見直しと並行して、まずは手元に残るお金を増やす手段としてぜひ取り入れてみてください。手続きが不安な方は、我々のような専門家に一度相談してみるのもおすすめです。

参考資料

Google で優先するソースとして追加
徳田 椋ファイナンシャルアドバイザー/一種外務員資格/FP2級
村岸 理美LIMO&ファイナンス編集部記者株式会社モニクルリサーチ

関連タグ