年金生活者支援給付金の請求手続きについて
本章では「年金生活者支援給付金の請求手続き」を解説します。
すでに公的年金を受給している人のうち、新たに年金生活者支援給付金の支給対象となった人には、日本年金機構からお知らせを兼ねた請求書が届きます。
手続きの流れ:基礎年金をすでに受給している場合
年金生活者支援給付金請求書の手続きフロー
- 毎年9月の第1営業日から順次、「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が郵送されてくる
- 2025年1月以降に65歳に到達し、日本年金機構から「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が届いた方は電子申請が利用できる
- 電子申請を利用しない場合は、必要事項を記載し、切手を貼ってポストに投函
なお、支給要件に当てはまるかどうかが確認できない人には「年金生活者支援給付金請求書(A4型)」および「所得情報等を確認するための所得状況届」が届きます。
続いて、年金自体を新規で請求する場合のフローを確認しましょう。
手続きの流れ:老齢基礎年金をこれから請求する場合
老齢基礎年金を新規に請求する方の請求手続きの流れ
- 65歳になる3か月前に、年金受給に必要な「年金請求書(事前送付用)」に同封して送付
- 必要事項を記入し、受給開始年齢の誕生日の前日以降に、年金の請求書と併せて年金事務所に提出
※障害年金生活者支援給付金および遺族年金生活者支援給付金の対象者のうち、基礎年金を初めて新規で請求する方(年金と給付金を同時に請求する方)は、給付金の請求書が自動的に郵送されません。年金の請求手続きとあわせて、ご自身で年金事務所や市区町村の窓口で給付金の請求手続きを行う必要があります。
一番もったいないのは「請求書の放置」です。「日本年金機構から届いたハガキや緑の封筒を、ダイレクトメールだと思って放置していた」というケースもあります。この給付金は、要件を満たしていても請求手続きをしないと支給されません。見慣れない封筒が届いたら捨てずに開封し、提出期限内に投函する(または電子申請する)ことを徹底しましょう。
年金生活者支援給付金はいつ支給される?
年金生活者支援給付金は、公的年金と同じく偶数月の15日に支払われます。なお、15日が土日または祝日のときは、その直前の金融機関の営業日に前倒しとなります。
例えば10月に給付されるのは、8月分・9月分の給付金です。
年金の受取口座と同じ口座に振り込まれますが、通帳にはそれぞれ別の振込として記載されます。
専門家がアドバイス!老後資金の不安を和らげる3つのステップ
年金生活者支援給付金のような公的支援を活用することはもちろん大切ですが、老後の資金不安を根本から和らげるためには、日頃の家計の見直しや情報収集も欠かせません。
これまで多くのライフプランニングに携わってきた経験から、老後を迎えるにあたってぜひ取り組んでいただきたい3つのステップをお伝えします。
固定費(保険・通信費)を「今の暮らし」に合わせて見直す
年金生活では、収入を増やすことは簡単ではありません。一方で、毎月の支出を減らすことは比較的取り組みやすい対策です。
特に、生命保険や医療保険、スマートフォンの料金プランなどは、現役時代のままになっているケースも少なくありません。退職や子どもの独立などライフステージの変化に合わせて見直すことで、毎月の負担を抑えられる可能性があります。
公的制度のアンテナを貼る
今回ご紹介した年金生活者支援給付金以外にも、高額療養費制度や高額介護サービス費制度、自治体独自の助成制度など、利用できる公的支援は数多くあります。
日本の公的支援制度は、原則として申請しなければ利用できないものが少なくありません。自治体から届くお知らせや広報誌にも目を通し、「使える制度はないか」という意識を持つことが大切です。
公的窓口や専門家に相談する
ライフプランのご相談では、「もっと早く相談すればよかった」と話される方が少なくありません。
年金制度については年金事務所や街角の年金相談センター、生活や介護に関することは地域包括支援センター、家計全体の見直しはファイナンシャルプランナー(FP)など、それぞれの専門機関を活用することで、解決の糸口が見つかることもあります。
老後資金への不安を一人で抱え込まず、「制度を知る」「家計を見直す」「相談する」の3つを意識するだけでも、将来への安心感は大きく変わります。
まとめ
今回は、年金に上乗せして受け取ることができる「年金生活者支援給付金」の概要について解説しました。
老後は限られた収入で生活費をやりくりする必要があり、経済状況が厳しいと感じているシニア世代も少なくありません。筆者も、「固定費をなんとか削減したいので保険を見直せないか」「携帯料金を抑えるにはどこのキャリアが良いか」と年金生活者から相談を受けた経験があります。年金が主な収入源になるなか、月数千円でも貴重な生活費になり得ます。
最後に、申請漏れや受給漏れを防ぐために、次の3点を確認しておきましょう。
- ご自身が「老齢・障害・遺族」のいずれの年金生活者支援給付金の対象となる可能性があるか確認する。
- 対象となる場合は、届いた請求書(はがき型またはA4判)を期限内に提出する。 また、老齢基礎年金を新たに請求する方は、給付金の手続きが自動で行われない場合もあるため、年金事務所や市区町村で忘れずに確認しましょう。
- 対象かどうか判断に迷った場合は、一人で悩まず年金事務所や市区町村の窓口へ相談する。
公的支援制度は、「知っていて、手続きをした人」が利用できる制度です。制度の内容を正しく理解し、必要な手続きを行うことが、老後の安心につながります。まずは、ご自身のもとに届いている年金関係の通知を確認することから始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
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ほけんの窓口グループ出身。FP2級、生命・損害保険募集人資格。多数のライフプランニングや保険EC事業立ち上げを経験。現在は最適な保険の選び方を伝えるべく、コンテンツ制作や専門記事の執筆業務を行う。
