2026年3月期の本決算:過去最高益を達成し、今期は「93円」への増配計画
5月15日に発表された2026年3月期通期決算(連結)では、当期純利益が前期比26.8%増の5,255億円を記録。
利上げ局面における資金運用収益が2兆2,708億円(前期比5,206億円増)と大きく跳ね上がり、過去最高益の好決算で着地しました。
また、ポジティブサプライズとなったのが、強力な株主還元姿勢です。通期決算と同時に発表した2026~2028年度の中期経営計画では「利益成長を通じた累進的な配当を実施」ことを示しました。
- 2026年3月期(前期): 直近予想からさらに4円増額し、年間74円(配当性向50.3%)
- 2027年3月期(今期予想): 新・中期経営計画の利益成長方針に基づき、前期から19円の増配となる年間93円(配当性向50.1%)の計画を打ち出しました。今期の通期純利益もさらに25.5%増の6,600億円を見込んでいます
2026年6月30日の株価終値は「3,063円」
6月30日のゆうちょ銀行株の指標は以下の通りです。
- 株価(終値):3,063円
- 前日比:▲0.49%
- 始値:3,114円
- 高値:3,127円
- 安値:3,063円
- 出来高:4,938,300株
- 時価総額:10,952,917百万円
- 売買代金:15,214百万円
- PER(会社予想):16.53倍
- PBR(実績ベース):1.18倍
- 配当利回り:3.04%
ゆうちょ銀行の株価チャート動向と今後の展望
3月時点では地政学リスクにより2,600円台まで調整を挟んでいた株価ですが、5月中旬の「過去最高益・大増配・優待拡充」の3大サプライズを機にトレンドが上向きへと一変しました。さらに、日銀による1.0%への追加利上げ決定が強烈なカタリスト(株価上昇の契機)となり、メガバンク各社とともに上場来高値圏をうかがう力強い上昇を見せました。
その後、6月23日の株主総会通過など目先の材料出尽くし感やマーケット全体が調整の動きとなっていることで、足元は横ばい圏で推移しています。
もっとも、今期の年間93円配当予想をベースとした「高い配当利回り」が強力な下値支持(サポート)として機能することが期待されます。
国債運用利回りの上昇がそのまま利益に直結するゆうちょ銀行にとって、今回の政策金利1%への引き上げは中長期的な収益力を構造的に底上げする要因であり、株価の長期上昇トレンドが続く可能性があるとみらます。
ゆうちょ株の年間チャート
まとめ
現在のゆうちょ銀行は、日銀の追加利上げという強力なマクロの追い風を受けながら、中期経営計画のもとで課された「累進配当(年間93円予想)」という高いインカムゲイン、そして2027年度から長期保有で5,000円相当へパワーアップするカタログギフトという、個人投資家には嬉しいポイントが目白押しです。
優待獲得には「500株」の保有が必要なため、今の株価水準では「約150万円以上」の資金が必要な点には注意してください。
SNSの投稿をきっかけに興味を持った方は、中長期ポートフォリオへ組み入れる選択肢の一つとして、日々の値動きをウォッチしてみてはいかがでしょうか。
【免責事項】 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の株式の売買を推奨するものではありません。投資判断は、最新の決算資料や市場動向をご確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。株主優待の内容や条件は変更される場合があります。詳細は必ず公式サイトでご確認ください。
参考資料
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PROFILE
立教大学卒業後、海外専門の旅行会社に就職し、その後旅行業界専門誌の記者に転身。企業決算の記事などを手掛けるうちに金融マーケットに興味を持つようになり、株式や債券の発行市場をカバーする金融専門誌の記者に転職。債券市場の動向や市況について、10年以上にわたって数多くの記事を機関投資家に向けて日経QUICKやブルームバーグ等へ執筆した。その後、株式会社フィスコでアナリストが執筆する企業調査レポートの編集を手掛けるとともに、決算などIR情報の発信業務に携わる。
現在は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~』のLIMO編集部に所属し、LIMOでも記事を執筆している。
