2026年7月9日の東京株式市場は、前日の米国市場で半導体関連株が買われた流れを引き継ぎ、主要銘柄を中心に買いが先行。
日経平均株価は4日ぶりに反発しました。
一方で、半導体以外のセクターは強弱が分かれる「まちまち」の展開となっています。
さて、この7月は多くの企業が「株式分割」を実施しており、投資家にとっては見逃せないイベントが続いています。
「最低投資金額が下がって買いやすくなったけれど、分割後の値動きはどうなっているの?」と気になっている個人投資家の方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、7月1日を効力発生日として「1株→2株」への株式分割を行った、生活用品大手の花王(4452)をピックアップします。
6月30日の権利落ち日以降の値動きをカウントすると、ここまで「上昇4日・下落4日」ときれいに五分五分の展開。
9日は、相場全体が反発するなかで2%近い反落となっています。
本記事では、株式分割を経た花王の最新の株価動向やここ1年のチャート、そして気になる配当について、おさらいしていきましょう。
【花王(4452)】7月9日の株価の終値は3,280円
では、具体的な株価や指標についてみていきましょう。
- 株価(終値):3,280円
- 前日比:▲1.71%
- 始値:3,303円
- 高値:3,311円
- 安値:3,265円
- 出来高:3,455,500株
- 時価総額:2,975,616百万円
- 売買代金:11,347百万円
- PER(会社予想):22.83倍
- PBR(実績ベース):2.77倍
- 配当利回り:2.38%
終日冴えない値動きとなり、引けにかけて下げ幅を拡大して取引を終えました。
次のページではここ1年間の値動きもみてみましょう。
【花王(4452)】の年間チャート
ここ1年の株価の値動きもチャートでみてみましょう(株価は訴求して分割後の水準に修正しています)。
【2025年夏】堅調な滑り出しと「最高値」の記録
1年前の2025年7月時点では、調整後株価で3,200円〜3,300円台(分割前換算で6,500円前後)で推移していました。
そこから夏場にかけて徐々に上値を追い、2025年9月4日には、この1年間で最高値となる3,477.0円(分割前換算:6,954円)を記録しています。
【2025年秋〜2026年春】長期的な軟調トレンドと「最安値」
最高値を付けた後は、上値の重い展開が続きました。
もともと進んでいた円安基調に「中東情勢の緊迫化による原油高」が加わり、原材料費高騰による収益悪化が懸念されたことが一因とみられます。
さらに当時の東京市場は、AIブームや米国株の高値を背景に、投資資金が「半導体関連株」へ一極集中する状態でした。
花王のような伝統的なディフェンシブ株からは資金が抜けやすく、需給面でも不利な状況が続いていたのです。
2026年5月12日は年初来安値となる2,904.5円(分割前換算:5,809円)まで下落。
2026年12月期第1四半期決算の発表日だったため、大引け後の発表を控えて、決算内容への警戒感から先回りした売りが出やすかったものとみられます。
【2026年夏(直近)】株式分割に向けた急回復
5月に底を打ってからはムードが一変します。
7月1日の株式分割(1株→2株)の実施が近づくにつれ、最低投資金額が下がることへの期待感や、株価の割安感から買い戻しの動きが急ピッチで進みました。
一気に3,300円台まで窓を開けて上昇し、現在の3,280円前後の落ち着いた水準へと推移しています。
花王の株価推移(1年間)
花王(4452)の株式分割後の配当予想はいくら?
最後に花王のこれまでの配当金の推移と配当予想も確認しましょう。
花王の配当金
花王の配当金の推移と配当予想
- 2025年12月期(中間配当):77.00円
- 2025年12月期(期末配当):77.00円
- 2026年12月期(中間配当)予想:78.00円
- 2026年12月期(期末配当)予想:39.00円※
※株式分割考慮後の金額を記載(株式分割を考慮しない場合は78.00円)
2026年12月期(中間配当)までは株式分割前なので78.00円予想、2026年12月期(期末配当)は株式分割後で39.00円予想となりました。
なお、花王は安定的、かつ継続的な配当により利益還元を重視しており、2025年12月期で36期連続増配となっています。
2026年12月期についても、中間・期末ともに増配の予想となっています。
まとめにかえて
7月1日に1株から2株への株式分割を実施した花王(4452)。
株価は5月に決算への警戒感などから年初来安値(調整後2,904.5円)を付けたものの、その後は分割期待や好決算を背景に急回復。
7月9日時点は反落したものの、権利落ち後は一進一退の底堅い動きを保っています。
最大の魅力は日本トップを走る「36期連続増配」の実績です。
2026年12月期も実質増配予想(分割後換算で年間78円、予想配当利回り約2.38%)を維持しています。
分割によって最低投資金額が従来の半額(約33万円)に下がったことで、新NISAなどを活用する個人投資家にとっても、投資の選択肢として検討しやすくなったと言えます。
今後の株価の落ち着き所と、構造改革による業績の足取りが注目されます。
参考資料
免責事項
- 本記事は一般的な情報提供のみを目的としており、特定の株式の購入や売却について助言や推奨するものではありません。
- 本記事上の情報に起因、また関連して生じた損害や損失に関しては一切の責任を負いません。
- 投資判断は最新の決算資料や市場動向などをご自身でご確認の上、自己責任で行ってください。
- 株主優待の内容や条件などは変更される可能性があるため、必ず公式サイトでご確認ください。
フィスコなどの金融専門誌出身。10年以上にわたり日経QUICKやブルームバーグ等で機関投資家向けの債券市場記事を執筆。企業調査レポートや決算などIR情報の発信に精通し、現在は経済メディア『LIMO』編集部で記事を執筆。
